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地元産生乳からチーズ作り 茨城・常陸太田市の地域おこし協力隊が挑戦

チーズを成形する平賀優子さん(左)と岡崎和子さん=茨城県常陸太田市大中町で2019年4月23日午後1時19分、佐藤則夫撮影

 茨城県常陸太田市が地元産の生乳を使ったオリジナルチーズの商品化に取り組んでいる。製造を担うのは、市地域おこし協力隊の2人。チーズの国内総消費量が年々増加する中、市は2020年度の商品化を目指し、試作品作りに励んでいる。

 市北部の里美地区は酪農業が盛んだ。6戸の酪農家が生産する生乳は年間2260トンに上る。市は、チーズの製造拠点として、17年3月に閉鎖された旧里美給食センター(同市大中町)を活用。今秋からチーズ工房に向けた改修工事が始まる。

 今年1月から試作品を作っているのが、市地域おこし協力隊に昨年採用された岡崎和子さん(46)と平賀優子さん(45)。2人はチーズ作りの経験がなく、採用後に北海道や栃木県内のチーズ工房で研修し、製造方法を基礎から学んだ。

試作品のカチョカバロ(左)とモッツァレラ=茨城県常陸太田市役所提供

 2人が製造しているのは、2種類のナチュラルチーズ。このうちモッツァレラは、独特の弾力ある歯ごたえと生乳本来の濃厚な味わいが特徴だ。カチョカバロは加熱することで生乳の風味が引き立ち、もっちりとした食感が楽しめる。

 市農政課によると、17年のチーズの国内総消費量は約33万9000トンと過去最高を更新したが、国産ナチュラルチーズの生産量は13年をピークに減少傾向にある。一方でナチュラルチーズの輸入総量が増加傾向という。

 農林水産省が国産ナチュラルチーズの生産拡大を支援していたこともあり、常陸太田市は農業の6次産業化の推進と新たな地域ブランドの創出につなげようと、オリジナルチーズの開発に乗り出した。17年にプロジェクト協議会を設立し、商品化に取り組み始めた。

 現在は、1日20リットルの生乳からモッツァレラとカチョカバロの試作品を1キロずつ製造している。2人ともチーズ工房での研修を積んだとはいえ、週4日のチーズ作りは試行錯誤の連続だ。

 ナチュラルチーズは、生乳に乳酸菌とたんぱく質凝固剤を入れて製造するが、生乳の状態は日々変化するため、凝固剤の量や投入するタイミングが難しい。失敗を重ねながら経験を積んでいる。

 来春の本格稼働に向けて、品質改良や販路拡大などの課題はあるが、水戸市内で飲食店主らを対象とした今年2月の試食会では、評判は良かったという。今月下旬には水戸市内で2度目の試食会を開く。2人は「チーズ作りは面白い。安定した品質のチーズを早く作りたい」と口をそろえる。新たな市の特産品を目指して意欲満々だ。【佐藤則夫】

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