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期待以上のレアード 根尾は苦戦 プロ野球前半戦、新外国人&ドラ1の"通信簿"

走攻守で活躍している阪神の新人・近本=共同

 今季のプロ野球が開幕して約2カ月。6月4日からは「日本生命セ・パ交流戦」に入った。そこで、担当記者が交流戦前までの新外国人選手の「当たり」「ハズレ」を独自の視点で採点し、さらにはドラフト1位を中心に新人選手の働きぶりをまとめた。(成績は3日現在)【プロ野球取材班】

■評価方法

★期待はずれ

★★まだまだこれから

★★★まずまず

★★★★文句なし

★★★★★期待以上

パ・リーグ

【西武】2018年1位→2019年4位

□新外国人

▽ニール(投手) ★

 与四球率の低さが売りだったが、開幕後はストライクゾーンに集めた球を痛打される場面が目立った。防御率も6点台に迫り、現在は2軍調整中。期待に応えられていない。

▽廖任磊(投手) 

 登板数が少なすぎるため、評価できず。

□ドラフト1位

 松本航(投手)

 軽い肺炎のために出遅れ、開幕を2軍で迎えた。しかし、5月19日に球団の新人で1999年の松坂大輔(現中日)以来、20年ぶりとなるデビュー戦先発勝利を飾った。ワインドアップから投じる力強い直球と独特の軌道を描くツーシームが武器で、今後の巻き返しが期待される。

【ソフトバンク】2018年2位→2019年3位

□新外国人

なし

□ドラフト1位

 甲斐野央(投手)

 サファテや岩崎の故障で、昨年のドラフトでは即戦力投手を中心に獲得。開幕戦で同点の延長十回から登板し、最速156キロの直球と鋭く落ちるフォークで2回無失点、5奪三振と好投し、2008年のソフトバンクの久米勇紀以来となる新人の開幕戦勝利投手となった。開幕から13試合連続無失点で、4月上旬から勝ちパターンの一角を任されたこともあり、ここまで一度も2軍落ちすることなく、ブルペンを支えている。

【日本ハム】2018年3位→2019年2位

□新外国人

▽王柏融(外野手) ★★★★

 台湾で2年連続打率4割以上をマークした左打者は、日本のプロ野球の投手にどう対応するかが課題とされていたが、打率3割3厘をマークした。

▽バーベイト(投手) ★★

 メジャーでは、通算3年間で44試合に登板して1勝3敗。田中将大と一緒にヤンキースでプレーした経験も持つ。先発候補として獲得したが、中継ぎも含めて登板10試合で2勝2敗、防御率も5・25と安定した成績を残せず、2軍で調整中だ。

▽ハンコック(投手) ★

 最速158キロの速球とスライダーが持ち味で、昨季は米大リーグ、カブスでプレーした。春のキャンプイン前日の1月31日に第1子となる長女が誕生。開幕から中継ぎとして8試合に登板し、0勝1敗2セーブ2ホールド。5月11日の西武戦で右肩の違和感を訴え、同26日に精密検査のために一時帰国した。

□ドラフト1位

 吉田輝星(投手)

12日の広島戦で1軍デビューする予定の日本ハム・吉田輝=川崎市のジャイアンツ球場で、共同

 沖縄県国頭村で行われた2軍の春季キャンプは大勢のファン、報道陣が一挙手一投足に熱視線を送った。ファームでは計9試合(26イニング)に登板し、0勝3敗。12日の広島戦(札幌ドーム)で、プロ初先発初登板が予定されている。

【オリックス】2018年4位→2019年6位

□新外国人

▽メネセス(内野手) ★

 広角に打ち分ける打撃が持ち味で、開幕前の日本代表「侍ジャパン」トップチームとの親善試合でもメキシコ代表として2試合に出場し、8打数5安打と打ちまくった。開幕当初も好調だったが、5月初旬以降は2軍での調整が続く。

▽エップラー(投手) ★

 196センチの長身から投じるカットボールやスライダーが武器で、制球力がある右腕との前評判だったが、5月12日の楽天戦、同19日の西武戦と集中打を浴びた。2軍での調整が続いていたが、6月4日に1軍復帰した。

□ドラフト1位

 太田椋(内野手)

 3月初旬の教育リーグでソフトバンク・千賀から死球を受け右腕を骨折。6月4日に2軍で実戦復帰した。将来の正遊撃手候補で、今季中の1軍デビューが期待される。

□その他新人

 頓宮裕真(内野手=ドラフト2位)は5月末までに26試合に出場して3本塁打。大学までは捕手のため、三塁起用で守りへの不安を露呈したが、中軸を担うポテンシャルは十分。大阪・PL学園高から東洋大を経て入団した中川圭太(内野手=ドラフト7位)は内外野を守れる上、状況に応じて左右に打ち分ける器用さも備え、4月下旬からスタメン定着。首脳陣からも「うちにあまりいないタイプ。いろいろ作戦に使える」と高評価されている。

【ロッテ】2018年5位→2019年5位

□新外国人

▽レアード(内野手) ★★★★★

 日本球界5年目で2016年には本塁打王のタイトルも獲得した実績を持つが、ここ数年は成績も下降気味だった。それだけに、移籍して臨んだ今季ここまで打率2割9分2厘、17本塁打という活躍は目を引く。オールスターファン投票の三塁手部門で首位を走るなど人気面でも貢献度は高い。

▽ブランドン(投手) ★★

 7年ぶりに日本球界へと復帰した左腕。4月3日の西武戦で先発したが2回5失点で敗戦投手になり、以後は2軍暮らし。課題として指摘されたクイックを「毎日練習した。ファームでは1度くらいしか盗塁は許さなかった」と話す。5月末に1軍復帰すると、6月1日の西武戦では2番手で登板し、3回3分の1を無安打、無失点と好投し、サヨナラ勝ちを呼び込んだ。

▽バルガス(内野手) ★

 大リーグ通算35本塁打の長距離砲は変化球への対応に苦しみ、打率1割台、1本塁打にとどまった。5月上旬に2軍落ち。2軍では、コンパクトな打撃で上々の数字を挙げて1軍復帰を果たしたが、その後も結果を残せなかった。誰にでもスペイン語で「オラ(こんにちは)」とあいさつする陽気なプエルトリコ人の開眼を期待したいが……。

▽レイビン(投手) ★

 160キロ近い速球が売りの右腕。抑え候補として期待されたものの、右肩違和感などで出遅れた。4月下旬にようやく2軍で実戦復帰して、10試合登板で防御率4・15。苦しい救援陣を補うべく今月2日に1軍昇格したが、4日の阪神戦では1回持たずに5失点。井口監督は「制球も含めて苦しい部分がある」と判断し、7日には2軍落ちした。

□ドラフト1位

 藤原恭大(外野手)

 開幕戦から先発出場を果たしたが、「直球も変化球も、高校生とは次元が違った」とプロの厳しさに直面。打率1割そこそこと振るわず、4月7日に2軍落ちした。ファームでは本塁打を放つなど徐々にその実力を見せつつあるが、まずは焦らず土台を作る時期だろう。

【楽天】2018年6位→2019年1位

□新外国人

▽ブラッシュ(外野手) ★★★★★

 現段階では「当たり助っ人」。16本塁打、43打点はともにチームトップで、特に7点差をひっくり返した5月8日のソフトバンク戦と8点差を逆転した5月15日の日本ハム戦でいずれも2本塁打を放っており、「楽天劇場」に欠かせない役者となっている。メジャーでは結果が出なかったが、マイナーでは通算169本塁打を放った巨漢。今の成功は球団のサポートも要因の一つで、平石監督はブラッシュに完全休養日を設けたり、試合前のアップから別メニューでの調整を認めたりし、気を配っている。取材のために待っていた報道陣に「ごめんね」と謝罪する穏やかな性格も◎。正念場は、研究されて体力的にもきつくなる夏場か。

▽ブセニッツ(投手) ★★

長打力を発揮し、「当たり」評価の楽天・ブラッシュ=楽天生命パークで、共同

 5月15日に1軍昇格。主に「七回の男」としてその後9試合で防御率0.00と結果を出した。6月5日には来日初勝利。オープン戦の時には独特な曲がりをするカーブの制球に手間取ったが、ファームで修正。さらに「遊んでいたら使えるようになった」カットボールを習得するおまけも付き、おかげで「勤続疲労」のハーマンを2軍で休ませることにも成功。宋家豪も含め、外国人枠の兼ね合いで、今後もいろいろなパターンで起用される可能性がある。

□ドラフト1位

 辰己涼介(外野手)

 開幕1軍から4月下旬に2軍落ちしたが、5月3日に再登録されると、完全に中堅のポジションを奪い、昨季新人王の田中和基の不在を忘れさせた。座右の銘は「野球バカ」。6日の西武戦でプロ初本塁打を放った後、ユニホームの袖に張ってあるワッペン「がんばろう東北」をベンチ前のカメラに向かってアピールし、「傷が癒えていない人が元気を出してくれたらと思って」。松井稼頭央の背番号7を引き継いだ関西人は東北のニューヒーローになる素質を十分に持っている。

セ・リーグ

【広島】2018年1位→2019年1位

□新外国人

▽レグナルト(投手) ★★★★★

 ラーメン店チェーンの「一蘭」が大好きな明るい救援左腕がチームの屋台骨を支えている。「ハンマー」と呼ぶ落差の大きなカーブと力のある直球で開幕から16試合連続無失点を記録。記録は途切れたが、いまだ自責点は1点のみで防御率0点台と抜群の安定感を誇り、首脳陣の信頼は増す一方だ。マツダスタジアムに自転車通勤し、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)でファンと積極的に交流を図るなど親しみの持てるキャラクターで人気も上昇中。本人も奥さんとともに日本になじんでいる様子で、快適に過ごせているのも好成績の一因のようだ。

□ドラフト1位

 小園海斗(内野手)

 オープン戦15試合出場で2本塁打を放つなど存在感を示し、開幕1軍入りを果たしただけでも高卒野手としては立派。広島の遊撃には連続フルイニング出場を続ける田中広がおり、出場機会がないという理由で2軍落ちしたが、守備だけなら既に1軍レベルだ。ファームでは打率1割台ながら、4本塁打とパンチ力のある打撃を披露。高卒1年目とは思えない活躍を見せている。最下位に沈んでいた時期には「小園を三塁手で使うのはどうか」という声が球団内外から上がったほど期待の高さは変わらない。

【ヤクルト】2018年2位→2019年6位

□新外国人

安定した投球を見せた広島・レグナルト=神宮で、共同

▽スアレス(投手) ★★

 開幕ローテーション入りが確定視されていたが、故障で離脱。4月25日に初登板初先発して6回無失点と好投し、約1月遅れの白星をつかんだ。ただ、5月15日の広島戦で緊急降板し、そのまま2軍落ち。ソフトバンクのスアレスは実弟。

▽マクガフ(投手) ★★★★

 中継ぎとして、27試合登板とフル回転。優勝した2015年の「ROB=ロマン・オンドルセク・バーネット」の「R」のような役割を果たしている。一方で、映画「ボヘミアン・ラプソディ」を妻と一緒に視聴し、頰をぬらしたという涙もろい一面も。

□ドラフト1位

 清水昇(投手)

 ファームで2勝6敗となかなか結果を出せなかったが、6月1日のDeNA戦で初登板初先発。投げ合った同じく新人の上茶谷が完封する中、4回5失点の悔しいマウンドになった。ただ、この日はチームが15連敗中と泥沼の状況。新人に任せるにはあまりにも酷な状況だった。歴史にも残るこの1敗を糧に飛躍を期待。

【巨人】2018年3位→2019年3位

□新外国人

▽ビヤヌエバ(内野手) ★★★

 降格、昇格を繰り返していることから分かるように、打撃では安定感に欠ける。しかし、昨季、メジャーで20本塁打を放ったように、ツボにはまれば、打球を遠くに飛ばす力はある。我慢して使えば本塁打数を稼ぐのでは。何より、内野のポジションを全て守れるのは大きな長所。外国人には珍しく、使い勝手の良い選手か。

▽クック(投手) ★★

 メジャー通算236試合登板という実績もあり、堂々たる守護神候補だったが……。4月23日に右肘の違和感で抹消されるまで8試合で6セーブをマーク。数字上は悪くないが、全体的にボールが高く、冷や冷やした印象が強い。リリーフとして、1軍に戻ってきてほしい人材なのは間違いないが、正直、日本で実績があるマシソンの方に期待してしまう。

□ドラフト1位

 高橋優貴(投手)

 5月末までローテーションの一角を担ったのは立派の一言。走者を出してから粘り強い。スクリューボールに加え、直球も動き、打者を惑わせる。スライダーの制球もプロ入り後、良くなっているという。もう少し、球威がついてくれば、再び先発ローテに入ってくるのではないか。

【DeNA】2018年4位→2019年4位

□新外国人

▽ソリス(投手) ※6月7日に支配下選手登録

 リリーフで大リーグ通算141試合に登板した左腕。三上が先月に右肘を手術するなどブルペン陣に誤算が目立つ中、投手の負担が増す夏場を見据えて補強された。豊富な経験を生かし、開幕早々に10連敗を喫したチームの巻き返しに貢献できるか。

□ドラフト1位

 上茶谷大河(投手)

 初勝利まで6試合で勝ちなし。なかなか白星がつかめなかったが、5月18日のヤクルト戦でプロ初勝利。6月1日の対戦では、散発4安打に抑えてプロ初完封も手にした。ただ、ヤクルトのセ・リーグ記録に並ぶ16連敗と重なったため、残念ながら報道の扱いが小さくなってしまう「不運」もあった。交流戦前の時点では、今永、浜口、東ら1年目から活躍した大卒ルーキーの流れに、しっかりと乗っている。

□その他新人

 新日鉄住金鹿島から入団した大貫晋一(投手=ドラフト3位)は上茶谷と共に開幕ローテーション入り。2戦目(4月11日)の阪神戦で早々とプロ初白星もマークした。ツーシームやスプリットを低めに集めて淡々と打者を打ち取る投球が光り、序盤に東や浜口ら故障者が相次いだ先発陣の中で奮闘を続けている。

【中日】2018年5位→2019年5位

□新外国人

▽ロメロ(投手) ★★★★

 ガルシアの抜けた穴を補えている。不機嫌が投球に出る場面もあるが、クイックモーションなど走者を背負っても間合いを工夫して切り抜けるクレバーな面も。来日当初から「三回まではストレートだけで試合を作る」と公言するほど直球に自信もあった。勝って機嫌がいい日はSNSで歌を配信しており、「音源さえ用意してくれたらお立ち台で歌うよ」。

□ドラフト1位

 根尾昂(内野手)

 出遅れの原因となった右ふくらはぎの肉離れや2軍戦での左手人さし指のけがの回復は順調。ただ、6月1日時点で145打数で53三振と打撃は苦戦中。今季は土台作りになりそうだ。

□その他新人

 勝野昌慶(投手=ドラフト3位)は岐阜・土岐商高時代は高橋純平(県岐阜商→ソフトバンク)に隠れた同世代。物おじしない性格は与田監督好みかも。21歳で1児の父。直球は最速152キロ。制球が今後の課題か。

【阪神】2018年6位→2019年2位

□新外国人

▽ジョンソン(投手) ★★★★★

 開幕から16試合連続無失点を記録するなど、防御率0点台。18ホールドはリーグトップタイで救援陣を支えるセットアッパー。武器は高速カーブで打者から空振りを取れるのが大きい。

▽マルテ(内野手) ★★

 右ふくらはぎ痛で出遅れ、出場したのは4月下旬から。当初は打率2割台前半と、外角のボール球を使った配球に苦しんでいたが、徐々にボール球に手を出さない選球眼を身につけると、打撃も安定してきた。けがをして登録抹消された福留の代わりとして、1日からはクリーンアップを任されるようになったが、助っ人としてはまだまだ活躍してほしいところ。

□ドラフト1位

 近本光司(外野手)

 木浪とともに球団新人2人で47年ぶりに開幕戦で先発メンバーに名を連ねた。昨年の都市対抗野球で大阪ガスを初優勝に導き、橋戸賞(最優秀選手賞)と首位打者賞に輝いた俊足巧打の外野手。4月20日の巨人戦から1番・中堅で先発出場を続ける。相手のすきを突く三盗などリーグトップの15盗塁をマークしている。足を生かした内野安打も目立ち始め、自分の武器を最大限に生かし、目標は「盗塁王」と公言する。身長170センチながら、逆方向への打球も伸び、5本塁打をマークしている。

□その他新人

 木浪聖也(内野手=ドラフト3位)はホンダから入団し、遊撃手に復帰した鳥谷や北條とのポジション争いに割って入り、開幕を1番・遊撃手で迎えた。遊撃手の中では8失策と、リーグ最多でスローイングや捕球など課題は多いが、固定できていない遊撃手の座を狙っている。打撃では下位を務めるが、2年連続沢村賞に輝いている巨人の菅野からすでに2本塁打を放ち「菅野キラー」として活躍している。

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