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ジャパンのミカタ

ジャパンの食(1)代表選手支える「栄養フルコース型」の食事

日本代表のSH田中史朗がホテルのビュッフェで選んだ夕食。「栄養フルコース型」の食事となっている=明治提供

 強じんな肉体を誇る日本代表選手たちの姿を通して、食事や栄養について考える「ジャパンの食」。日本代表に同行する食品メーカー「明治」の管理栄養士、村野あずささん監修の下、第1回はラグビー選手に限らず参考になる「栄養フルコース型」の食事を学ぶ。ジュニア世代や健康的な体づくりを志す人に共通するバランスの良い食事法だ。

     日本代表の合宿や遠征での食事は、基本的にホテルのビュッフェ形式となる。村野さんはチームの栄養士として、スケジュールやコンディションに応じたメニューや調理法などをリクエストし、ホテル側が提供する。

    明治で管理栄養士を務める村野あずささん=東京都中央区で2019年6月4日午後3時24分、谷口拓未撮影

     選手がメニューを選ぶ際に心がけるのは、①主食(炭水化物)②おかず(たんぱく質、ミネラル、脂質)③野菜(ビタミン、ミネラル)④果物(ビタミン、炭水化物)⑤乳製品(ミネラル、たんぱく質、脂質)――の五つをそろえる「栄養フルコース型」の食事だ。

     細かい栄養素にとらわれすぎず、まずは①~⑤を食卓に並べようと意識する。食事のバランスを確認する基本形となり、これを毎食意識するだけで、最低限必要な栄養素が摂取できるという。

     これは一般の人にも通ずる考え方だ。村野さんは「栄養素の深みにはまると難しくなります。メニューの基本的な『形』で覚えるといいでしょう」とアドバイスする。1週間のうちの1日、1日のうちの1食だけを変えても、大きな成果は得られない。日々の3食に取り入れられるよう習慣化を目指したい。

     「毎食で栄養をきっちり摂取しないと激しい合宿に耐えられない」と村野さん。合宿では練習に疲弊し食事が喉を通りにくくなることもあるが、選手は3食で実践し、補食も取り入れている。

     村野さんが不在の時でもバランスの良い食生活を持続するため、選手たちは意欲的に食事と栄養について学んでいる。ワールドカップ2大会出場の34歳、SH田中史朗(キヤノン)らベテラン選手も積極的に取り組んでいるという。

     自炊ではなくても、今はコンビニエンスストアでも多彩な総菜を入手できる。「栄養フルコース型」の実践は意識一つで、可能なようだ。【谷口拓未】

    むらの・あずさ

     食品メーカー明治の管理栄養士。2017年秋からラグビー日本代表の体づくりやコンディション調整を食事、栄養面からサポートしている。陸上の長距離選手として全日本大学女子駅伝で優勝し、実業団の横浜銀行で活動。引退後の02年に明治製菓入社。04年に管理栄養士の資格を取得し、現在は世界ボクシング協会(WBA)、国際ボクシング連盟(IBF)バンタム級王者の井上尚弥らを担当している。著書に「『走る』ための食べ方」(実務教育出版)。横浜市出身。

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