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50年以上続く毎日新聞夕刊社会面掲載のコラム。編集局の副部長クラスが交代で執筆。記者個人の身近なテーマを取り上げます。

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特異点生物学

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 シンギュラリティ(特異点)生物学という研究プロジェクトに注目している。

 特異点は、人工知能が人間を超える転換点や宇宙誕生のビッグバンなど劇的変化の変わり目のこと。生命現象には少数の細胞が劇的変化を引き起こす例があり、大阪大の永井健治教授ら全国100人近くの研究者が解明に挑んでいる。1個の細胞ががん化し、健康な人の命を奪う発がんのメカニズムも研究対象だ。

 成果の一例。細胞性粘菌というアメーバは飢餓状態になると、10万もの細胞が合体して子孫を残そうと一点に向かう。中心の「リーダー細胞」が「集まれ」という情報(実体は物質)を出し、次々と伝えられるのだが、リーダーを助けて情報を拡散する「フォロワー細胞」がないと号令は不発に終わると分かった。

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