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田辺聖子さん死去

美を愛した永遠の少女 後進にも慕われ

第1回田辺聖子文学館ジュニア文学賞授賞式で、受賞者たちと記念写真に納まる田辺聖子さん(中央)=東大阪市の大阪樟蔭女子大で2009年3月、西村剛撮影

 「おせいさん」の愛称で親しまれ、女性を中心に幅広い人気を誇った作家、田辺聖子さんが亡くなった。60年以上にわたる作家生活に終止符を打った。文学界の後進にも深く愛されたうえ、宝塚歌劇や人形を愛する「永遠の少女」でもあった。【有本忠浩】

 写真館を営んでいた生家は裕福でハイカラな家庭だった。曽祖母、祖父母、両親と弟妹、伯父、叔母、写真技師らが同居する大所帯。多様な価値観の持ち主たちの中で育ったことが視野の広さや柔軟な思考を作る素地になったとされる。戦局が厳しさを増していた1944年に樟蔭女子専門学校に入学し、戦後間もなく卒業。残された家族4人を養うため、6年余り金物問屋の事務員を務める傍ら、懸賞小説などに応募。55年から2年間、文学修業のため「大阪文学学校」に通い、作家、足立巻一の指導を受けた。この頃から物書きとして生活する覚悟を固めた。女流放送作家の男性遍歴を描いた「感傷旅行(センチメンタル・ジャーニイ)」で第一線に躍り出た。

 少女時代から吉屋信子の小説、中原淳一が描くイラスト、更に宝塚歌劇団の大ファンだった。美しく夢心地に…

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