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山は博物館

それは戦時下だった/15 気象観測、命懸けの勤務交代

 戦時中、全国の山岳測候所は軍用機飛行のための気象データを取る軍事施設だった。悪天候に見舞われやすい冬は、職員交代の登下山が命懸け。滋賀・岐阜県境にある伊吹山(1377メートル)では1931年末、使命感を抱いて山頂に向かった職員が消息を絶った。

 大阪管区気象台によると、伊吹山は日本海から太平洋へ冬の季節風が吹き抜ける通り道にあり、積雪が多い。27年2月14日の11メートル82は気象庁の最高記録だ。

 「伊吹山測候所気象70年誌」によると、遭難があった31年12月13日は未明にふもとで初雪が降り出した。1週間ごとの山頂勤務の交代日。必ずこの日というわけではないが、測候所に閉じこもる職員は「早く下りたい」と思っている。交代要員3人は6キロ先を目指して早朝に山麓(さんろく)を出発した。だが、とうに着くはずの午後2時になっても山頂に現れない。雪は激しくなっていた。捜索が始まり、20歳と22歳はその日…

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