国家戦略特区

審査隠し 透明性、また揺らぐ 真珠販売会社「原氏から台本、NGワード」

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首相官邸ホームページに掲載された国家戦略特区ワーキンググループのヒアリング議事要旨(2016年9月7日開催分)。「昨年10月のヒアリング」などと出席者が繰り返し発言しているが、そのヒアリングは開催自体がホームページに掲載されていない
首相官邸ホームページに掲載された国家戦略特区ワーキンググループのヒアリング議事要旨(2016年9月7日開催分)。「昨年10月のヒアリング」などと出席者が繰り返し発言しているが、そのヒアリングは開催自体がホームページに掲載されていない

 国家戦略特区ワーキンググループ(WG)の原英史座長代理が関与した規制改革案に「ヒアリング隠し」という新たな問題が浮上した。政府は情報公開と透明性の確保が特区制度の大前提と説明するが、審査過程の一部がブラックボックスにされていた。【杉本修作、向畑泰司】

 WGのヒアリング実施状況をただした共産党参院議員の質問主意書に対し、政府は2017年6月と12月、提案者へのヒアリングは15年度に80回、規制官庁には161回などとする答弁書を閣議決定した。しかし、15年10月ごろに行われた真珠販売会社と水産庁に対する2件は省かれていた。

 答弁書が虚偽であることが発覚すれば、責任問題に発展するからか、WG事務局の内閣府は取材に「ヒアリングを開催した事実は確認できなかった」と繰り返す。

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