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3月に性暴力事件の無罪判決が続いたことを受け、被害者らから「性被害の実態が理解されていない」と批判が起きた。全国で抗議デモが行われるなど、波紋が広がっている。問題の根本に何があるのか。刑法改正は必要か。それぞれの立場からこの問題を考えている人たちに聞いた。
すべての無罪判決を一緒に議論してはいけない 木谷明・元東京高裁判事
毎日新聞
2019/6/12 08:28(最終更新 6/12 14:15)
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多くの刑事事件を裁いてきた元裁判官の木谷明弁護士は、無罪判決のうち一部に明確に疑問を呈しつつ、「理解できる判断もあり、すべてを一緒にして論じるのは問題。裁判官へのバッシングが強まると、本来無罪とされるべき事件でも心理的に無罪判決を書きにくくなり、冤罪(えんざい)を生む可能性がある」と警鐘を鳴らす。【聞き手・牧野宏美/統合デジタル取材センター】
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