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「緊張緩和に向けた訪問に感謝」  日イラン首脳会談でロウハニ大統領

イランのロウハニ大統領(右)と会談する安倍首相=テヘランで12日(代表撮影)

 安倍晋三首相は12日午後(日本時間同日夜)、イランのロウハニ大統領と首都テヘランで会談した。米国との対立で緊迫する中東情勢を巡り、緊張緩和を促した。イランが一部履行停止を表明しているイラン核合意の履行継続も働きかけた。現職首相のイラン訪問は、1978年の福田赳夫氏以来41年ぶりだ。

共同記者発表で握手する安倍晋三首相(左)とイランのロウハニ大統領=2019年6月12日、AP

 会談後の共同記者発表で、ロウハニ師は「地域の安定や治安確保、緊張緩和に向けた訪問を感謝する。我々は核合意を維持したい。米国との戦争も追求していない」と述べた。首相は「何としても武力衝突は避けるべきだ。中東の安定は世界の繁栄に不可欠。緊張緩和に向け、日本はできる限りの役割を果たす」と語った。

 少人数会合の冒頭、ロウハニ師は「日本とイランの友好関係に、今回の訪問は非常に役に立つと思う」と述べた。首相は「イランはいにしえより高い文化を誇る中東の大国だ。就任以来、私はイランとの関係を重視してきた」と応じた。その後の拡大会合で、首相は「現在の地域の緊張の高まりを友人として深刻に懸念している。緊張緩和、情勢の安定化に向けて、率直な意見交換をしたい」と述べた。

 日本とイランは伝統的な友好関係を持つ。安倍首相も2013年から毎年9月にニューヨークで開かれる国連総会出席に合わせてロウハニ師と会談を重ねており、会談は今回8回目。一方で、首相はトランプ米大統領と良好な関係で、イラン訪問に先立つ11日にもトランプ氏と電話で協議した。首相は双方とのパイプを生かし、日本のエネルギー安全保障の上でも欠かせない中東の安定に貢献したい考えだ。

 ロウハニ師との会談では、米国側の考え方を伝えるとともに、中東地域の緊張緩和に努めるよう働きかける方針だ。イラン核合意については、米国が18年5月に離脱し、イランも19年5月に一部履行停止を表明した。首相は核合意の履行継続をイランに求める。今年が日イランの外交関係樹立90周年になることを踏まえ、友好関係のさらなる強化も協議する。

 首相は13日には、イラン国政トップの最高指導者のハメネイ師と、日本の首相として初めて会談する。トランプ氏が5月の日米首脳会談でイランとの対話に意欲を示したことを踏まえ、首相は米国との対話を促す模様だ。ただハメネイ師は対米強硬派で、対話への慎重姿勢を崩していない。一連の会談には河野太郎外相も同席する。

 首相は14日に帰国する。トランプ氏と電話協議し、イラン指導部との会談内容を伝える見通しだ。【テヘラン小山由宇】

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