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記者の目

高齢者就労の実態を取材して 安全対策の整備急務=太田敦子(中部報道センター)

人手不足の屋外警備で70代は主力の一端を担っている=愛知県豊川市の国道1号で1月31日午後10時、太田敦子撮影

 政府は先月、希望者に対し70歳まで雇用を確保する努力義務を企業に課す方針を示した。年金受給開始年齢の上限引き上げもセットで検討するという。私は今年4月、中部本社版の企画「目をそらさないで~『生涯現役』の先に」で高齢者の就労実態を5回連載した。既に70歳以上の労働力が現場を支えている一方、安全や権利を守るしくみが追いついていない現状を目の当たりにした。労働力確保や社会保障制度の安定など、もっぱら経済・財政的な側面から高齢者の雇用を進める姿勢に危うさを感じている。

 昨年末、高年齢者を対象に公的機関が開いた愛知県内の就職面接会に何度か足を運んだ。厚生労働省が分類する「高年齢者」は55歳以上だが、主催者によると、継続雇用の期限切れを前にした65歳と70歳あたりに参加者の山があるという。会場で声をかけると「定年後、同じ会社で嘱託、バイトで働いてきた」などと話す人が多かった。

 政府は現在、企業に65歳までの継続雇用を義務付けているが、中小企業では既に70歳までの雇用は珍しくない。厚労省の「高年齢者の雇用状況(2018年)」によると、中小企業で66歳以上まで働ける制度があるのは28・2%、70歳以上は26・5%で、ともに大企業より6・4ポイント高い。取材した面接会場ではさらに「その先」を求める大勢の人が就活に臨んでいた。

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