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ゆっくりお茶を

ドゥーリーさんの話 地雷のない世界を

ジャイルズ・ドゥーリー(Giles Duley)さんが撮影した12歳のダーウッド・サリンくん。地雷で両足と右手を失いました=2017年イラクで

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 11にちわたしはジャイルズ・ドゥーリーさんのスピーチをきました。それはわたしがこれまでにいたスピーチのうち、もっとこころつものでした。

   ◇◆  ◆◇

 ドゥーリーさんは、地雷じらいのぞ活動かつどう支援しえんしているジャーナリストです。地雷じらい地面じめんめられた爆弾ばくだんで、ひとくるまむと爆発ばくはつします。戦争せんそうわってもそのままのこり、とおったひとたちを--どもや動物どうぶつも--きずつけます。

 1999ねんの「対人地雷たいじんじらいひとよう地雷じらい禁止きんし条約じょうやく」で、つくったり使つかったりするのは禁止きんしされました。しかしいま世界せかいの50以上いじょう国々くにぐにで、やく6000万人まんにん地雷じらいのすぐちかくでらしています。

 ドゥーリーさんはかたります。「わたしはアンゴラやアフガニスタン、みなみスーダンなどで、地雷じらいという戦争せんそうきずあとをてきました。1ねんまえ、カンボジアで、どものとき地雷じらい両足りょうあしばされた男性だんせいいえまねかれました。かれは、そとのビニールシートのしたのぼろぼろのカゴを『ぼくのベッドだよ』といました。これが現実げんじつです。被害者ひがいしゃ生活せいかつするちからうばわれ、十分じゅうぶん支援しえんけられずにいます」

 地雷じらいいたみだけでなく、貧困ひんこんをもたらすんですね。

 「2017ねんにはイラクの病院びょういん取材しゅざいをしました。おおくのひとがひどい被害ひがいけていました。わたし写真しゃしんることができなくなりました。『写真しゃしんってもどんな意味いみがある』とおもってしまったのです。この病院びょういんで12さいのダーウッド・サリンくんと出会であいました。かれひつじばんをしていて地雷じらいみ、両足りょうあし右手みぎてうしないました。でもとてもつよで、いつもわらって冗談じょうだんっていました」

 すう週間しゅうかん、ドゥーリーさんは、かれのおかあさんに写真しゃしんってもいいかたずねます。おかあさんはこたえました。「自分じぶんがこんなけがをしたことを、世界せかいらないのはよくない」。このページにあるのは、そのとき写真しゃしんです。

 じつは、ドゥーリーさんには両足りょうあし左手ひだりてがありません。2011ねんにアフガニスタンで取材しゅざいちゅう地雷じらいばされてしまったのです。

 「毎日まいにちいたみでめました。仕事しごとゆめいえうしなうことがどんなことか、わたしっています。しかしいたみとくるしみがわたしこわしてしまうことはありませんでした。もし一人ひとりどもが、わたし活動かつどうによって、わたしおなじにならないのであれば、そこには意味いみがある。だからわたしはみなさんにいたいのです。いま自分じぶんなにができるかかんがえてほしい。地雷じらいのぞくことは、いのちすくうだけでなく、いたみや貧困ひんこんからすくうことでもあるのです」

 対人地雷たいじんじらい禁止きんし条約じょうやく加盟国かめいこくは2025ねんまでにすべての地雷じらい撤去てっきょするという目標もくひょうかかげています。日本政府にっぽんせいふ日本にっぽんのNPO「難民なんみんたすけるかい」なども協力きょうりょくしています。

 みなさんにもできることがあるかもしれません。それは、地雷じらいについてること、みんなではなうことからはじまるのではないでしょうか。

 今日きょうのコラムは、むのがつらかったひともいるかもしれません。最後さいごまでんでくれて、本当ほんとうにありがとう。【編集長へんしゅうちょう太田阿利佐おおたありさ

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