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2度の破壊命令から守られた逸話
小倉北区の到津遊園(現・到津の森公園)にかつて存在したブロンズの桃太郎像の逸話を、絵本「ももたろうからのてがみ」として出版した。「像にこめられたたくさんの人の思いをよみがえらせたかった」と話す。
小倉で生まれ、大学で美術を学んだ。父は到津遊園の初代獣医で、園長として35年間勤務した故・森友忠生さん。幼いころから園に親しみ、記憶を語り継ぐように「いとうづの森のなかまたち」など多数の絵本を出版してきた。
桃太郎像は1938年、「日本のアンデルセン」と呼ばれた児童文学者、久留島(くるしま)武彦の発案で建てられた。口演童話で小倉にたびたび訪れていた久留島は「違いを認め、支え合う」という理念から、子どもたちに「イヌ、サル、キジと力を合わせて鬼ケ島に行った桃太郎の姿に、生きる上で大切なことを学んでほしい」と願ったという。自ら募金を子どもたちに呼びかけ、彫刻家の友人の協力で、ふっくらしたほっぺの桃太郎像が…
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