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岩田さん、露バレエ監督退任(その1) 踊りの求道者、再出発

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 「なぜか監督として仕事に燃える思いが薄くなり、自分の夢の小ささに嫌気が差していたのです。ボリショイ(・バレエ団)で働いていた最後の時期のような無気力さに似ていると感じています」

 ロシアで冬本番を間近にした昨年11月。私は、バレエの芸術監督、岩田守弘(もりひろ)さん(48)からメールを受け取った。今夏までのシーズンを最後にして、所属するブリャート共和国立歌劇場(東シベリア・ウランウデ)を去る決断が書き込まれている。

 ああ、やっぱり辞めるんだな--。驚きよりも、納得する気持ちの方が強かった。この2日前、モスクワ市内で催されたイベントで舞台に立った岩田さんと会っていた。踊りは素晴らしい出来栄えだったが、何気なく漏らした一言が気になっていたからだ。「最近、燃えるものを感じなくなってしまって……」と。メールにつづられた辞任の理由も同じ内容だった。

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