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『令和 改元の舞台裏』=毎日新聞「代替わり」取材班

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 (毎日新聞出版・1080円)

 元号は国民生活に強く影響する。しかし誰が、どんな手続きで決めているのかは、さほど知られていない。本書は8年近くに及んだ取材を通じて、改元の闇に光を差し込んだ。

 取材班はまず、30年近く新元号選定にかかわったキーマンを特定した。国立公文書館研究官。改元にそなえた動きが、あぶりだされる。

 敗戦後、長く元号は単なる慣習だったが、1979年、根拠法が制定された。制定前、元号は法律すなわち国民の代表である国会議員の議決によるべきだ、という主張があった。だが政令によるものとなった。政府は新元号決定の全権を握り、国民を選考の過程から閉め出した。官房長官が新元号をうやうやしく掲げるあの光景は全権掌握の象徴だ。そして本書が明らかにした通り、「平成」の決定過程も、政府は脱法的な手法で隠ぺいしよう…

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