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社説

就職氷河期世代の支援 息の長い取り組みが必要

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 バブル崩壊後の1993~2004年ごろ大学や高校を卒業した人々を「就職氷河期世代」という。

 政府は今年の「骨太の方針」に就職氷河期世代を集中的に支援し、今後3年間で正規雇用を30万人増やす数値目標を掲げた。

 たまたま景気の悪い時期に当たったばかりに良い仕事に就けず、低賃金の非正規雇用で働いてきた。景気が回復しても企業は「新卒一括採用」の慣行を変えず、氷河期世代は見捨てられたままだった。今は30代半ばから40代半ばになった。

 本人のせいではないのに、理不尽な状況に置かれている人々を政治は放置してはならない。

 この世代は結婚していない人が多い。無年金のままだと親の遺産でもなければ老後は困窮状態に陥るのは明らかだ。早急に支援策を講じなければならない。

 支援の対象は非正規雇用や定職を持たない状態にある約100万人だ。就職相談や人材育成策を充実させ、雇用を引き受けた企業への助成も強化する。特に、人手不足の運輸業や建設業などの団体と連携し、短期間で資格が取得できるような支援に重点を置くという。

 これまでも氷河期世代の支援はなかったわけではない。06年以降、フリーターやニートを対象とした「再チャレンジ施策」を行い、この10年で氷河期世代のフリーターは88万人から52万人へと減っている。逆に、仕事をしていない「無業者」は38万人から40万人へと増えている。

 今回の政府の支援策は、こうした対策をしても正規雇用に結びつかなかった人々が対象とも言える。効果を上げるのは容易ではないだろう。

 10~20年もの長期間にわたってひきこもっている中高年も珍しくはない。社会から遠ざかる期間が長いほど社会復帰にも時間がかかる。

 人手不足の業界の労働力として安易に適応させようとしてもうまくいくだろうか。正社員にこだわらず、柔軟な働き方を認めながら職場への定着を図ることも必要だ。

 新卒一括採用や終身雇用という雇用慣行は変わりつつある。企業が必要なときに人材を採用し、労働者もいつでも再チャレンジできるようにすることが、第二の氷河期世代を生まない社会へとつながる。

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