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俳句月評

自我超える文学へ=岩岡中正

俳人・高野ムツオ氏=仙台市若林区で2019年2月19日、森忠彦撮影

 『俳句αあるふぁ』春号の特集「新聞と俳句」に注目。青木亮人が総論「革新と名声、暮らし」で、わが国独得の「新聞俳壇」の歴史的意義と役割について明らかにする。これが、選者には権威を、投句者には生き甲斐を与えて俳誌へ導く接点にもなって近代日本の俳壇の革新と興隆に大きく寄与したことが、実証される。また、資料の略年表も便利。他方、活字離れの今日の新聞俳壇の現状と今後についても、考えていきたい。

 さらに同誌の記事「3・11以後のまなざし」も、今日の大事なテーマ。高野ムツオはここで、被災者であるか否かを超えて、他者と痛みを互換するとともに、普遍的な神々や地霊と言葉で交歓し未来を創造する想像力について示唆しているが、ここに、震災の衝撃から生まれた震災詠がさらに震災文学へ発展する契機がある。高野は、また別の「語り継ぐいのちの俳句」展でも、佐藤鬼房を引きつつ、俳句は虐げられた者の「弱者の文学」で…

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