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屋根にシート、いまだに雨漏り NPOが要支援者掘り起こし 大阪北部地震1年

屋根の様子を見て、雨漏りなどの相談を呼びかけるチラシを入れるレスキューアシストのメンバー=大阪府茨木市で2019年6月8日午後2時9分、山本真也撮影

 18日で1年となる大阪北部地震。被災地はいまだにブルーシートに覆われた屋根が目立つ。大阪府茨木市を拠点にシートを張り続けてきたボランティア団体、NPOレスキューアシストが、雨漏りなどに悩みながらも声を上げられずにいる被災者を掘り起こすため、相談を呼び掛けるチラシの各戸配布を今も続けている。「ブルーシートに目が行くが、ない家にも支援が必要な人がいる」と訴える。

屋根の様子を見て、気になる家に雨漏りなどの相談を呼びかけるチラシを入れるレスキューアシストのメンバー=大阪府茨木市で2019年6月8日午後2時11分、山本真也撮影

 今月8日、同NPO理事の渡辺良成さん(47)ら2人が住宅地を回った。瓦が一部なくなったり落ちそうになったりしている家は、一見しただけではわかりにくい。高台に上がったり、周囲を歩いたりして確認し、ブルーシートが劣化している家を含め、8軒にチラシを投函(とうかん)した。

 渡辺さんは「後は連絡を待ちます。最初は警戒されて、応急処置をするまで4、5回通うこともざら。でも悪質な業者の被害に遭わないように慎重になってもらうことはいいんです」と話した。

 大阪北部地震では5万7000棟を超える住宅が被害を受けた(総務省消防庁まとめ)。ほとんどが「一部損壊」で、同NPO代表の中島武志さん(42)らは発生直後から建築関係の技術を持つボランティアらと約900棟のシート張りを続けてきた。

 活動をするうち昨年秋ごろになって、雨漏りしたままの家で暮らす被災者が見つかるようになった。こうした被災者宅では、雨漏りをバケツや布団で受けたり、シートを室内に敷いたりしてしのいでいた。「相談場所がわからなかった」「お金がないので、雨漏りだけなら我慢しようと思っていた」などが理由だった。周囲と交流がなかったり、高齢でインターネットの環境がなかったりする人たちで、支援情報が届いていなかった。

 相談チラシの配布を始めたのは昨年11月。チラシには同NPOと市社会福祉協議会の連絡先と、雨漏りなどの困りごとの相談を受け付けていることを記す。高額な請求をする業者が横行しているため、「全て無料」「お金を請求されたら、払わないで警察に連絡して」と太字で強調した。週末を中心に地域を決めて配る。

 茨木市では同市の調査で1万6652棟の住宅被害があり、うち1万6455棟に一部損壊の罹災(りさい)証明を出した。市は一部損壊も含めた住宅について最大20万円を支援する独自の制度を設けたが、申請は5月末で3286件にとどまる。同NPOと連携している市社会福祉協議会の担当者は「被害が見えづらいのが大阪北部地震の特徴。被害を訴えられない社会的弱者がまだ支援から取り残されている可能性がある」と話す。【山本真也】

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