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再思三省

第75回 「帯同」するのはどっち?

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「再思三省(さいしさんせい)」とは何度も考え、何度も自らを省みること。実際に紙面に登場した事例などをひきながら、月1回、三つずつのテーマで気をつけたい事柄をつづっています。なお、この中には必ずしも一般的に間違いとはいえないものもあります。読者への配慮や紙面上の統一などの点から決めているものは、理由とともに示しています。

中心選手だとしても

 (○○選手が)代表チームに帯同 → 代表チームに同行

 スポーツ記事で時折見かける書き方ですが、「帯同」は「一緒に連れて行くこと」(大辞林)で、「ついていく」ことではありません。代表チームが選手を帯同する、というのが正しい関係で、「選手」を主語にするなら「同行」などを使うとよいでしょう。「○○選手を帯同させる」といった書き方も見かけますがこれも変で、「帯同する」か「同行させる」が適切。最近よく見る、「外国人労働者の特定技能1号資格では家族を帯同できない」といった使い方は適切です。

一時帰宅はできます

 帰宅困難区域 → 帰還困難区域

 原発事故の起きた福島県内の避難指示区域。行政による区分は「避難指示解除準備区域」「居住制限区域」(現在はありません)そして「帰還困難区域」ですが、これを「帰宅困難区域」と書くものをよく見ます。首都直下地震で心配される「帰宅困難者」と交ざるのでしょうか。4月には原発の立地する大熊町の一部で避難指示が解除されましたが、帰還困難区域は残ります。家に帰れないというだけでなく、地域全体の帰還が困難ということを正確に表したいものです。

ジミではない新大統領

 ウラジミール(・ゼレンスキー大統領) → ウラジーミル

 ウクライナでコメディアン出身の大統領が誕生。毎日新聞ではロシア語読みで「ウラジーミル・ゼレンスキー」と表記しています。ロシア語圏でよく見るこのファーストネーム、「ウラジミール」と書かれたりもしますが、アクセントは「ジ」にあるため、「ウラジーミル」とする方が原語の発音に近くなります。ウクライナとの関係修復が注目されているロシアの「ウラジーミル・プーチン」大統領も、くしくも同じ名前です。

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