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新潟・山形地震

住民ら高台に避難 「津波怖くて逃げた」

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高台に避難した住民たち=山形県遊佐町吹浦で2019年6月18日午後11時43分、高橋不二彦撮影

 日本海沿岸部などで最大震度6強を観測した18日深夜の地震。各地で大きな揺れが観測されたほか、広い範囲で津波注意報も出され、海岸近くの住民らは高台に避難するなどして不安な一夜を過ごした。

 震度6強を観測した新潟県村上市は地震発生後、約20カ所の避難所を設置した。山北(さんぽく)支所によると、海に近い同支所の近隣住民は高台に避難しているという。市役所近くの自宅にいた同市市民課の川村勇治(たけはる)さんは「近年感じたことがない揺れだった」と語った。

 新潟県の離島・粟島にある粟島浦村の本保準一総務課長によると、津波で数センチの海面上昇があった。本州と粟島を結ぶ粟島汽船のフェリーは津波に備えて沖へ避難する「沖出し」をし、住民は高台へ避難している。

 山形県の日本海沿岸部、秋田県境にある遊佐町の吹浦地区では、高台にある屋外の避難場所に約50人が集まり、不安そうな表情を浮かべていた。60代女性は「緊急地震速報と同時に揺れて、びっくりした」と話した。

 震度6弱を観測した山形県鶴岡市由良地区では、高台にある旧市立由良小学校に住民が避難し、200人余りが集まった。義母(95)の手を引いて避難した佐藤竹美さん(70)は「とにかく津波が怖くて、取るものも取らず、ばあさんの手を引っ張って逃げてきた。1次避難所の神社から、さらに高い小学校を目指した」と話した。

 日本海から約1キロにある新潟市中央区の市立新潟小は校舎4階に避難所を設置。近隣住民らが避難した。家族4人で避難した女性(37)は「2004年の新潟県中越地震や07年の新潟県中越沖地震と同じくらい揺れた」、長男(7)は「寝ていたけど揺れているのが分かった」と話した。

 新潟県村上市によると、市内の80代男性が地震の影響で転倒し、足に軽傷。同市山北支所によると、70代男性が避難の途中で割れたガラスを踏んで搬送され、軽傷という。【井口彩、露木陽介、長南里香、高橋不二彦】

原発異常なし

 原子力規制庁によると運転停止中の東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)、北陸電力志賀原発(石川県)では停電は発生しておらず、異常はないという。【岩間理紀】

ひずみ集中、地震起きやすく

 気象庁によると、今回の地震は西北西-東南東方向に押す力が働いて断層がずれ動いた「逆断層型」の地震だった。

 専門家によると、新潟沖に延びる「日本海東縁ひずみ集中帯」と呼ばれる地帯で発生。北米プレートとユーラシアプレートの境界付近のため、地殻に東西方向から押す力が加わっていて地震が起こりやすく、日本海側では岩盤がもう片方の岩盤に乗り上げる「逆断層型」の地震が津波を伴って繰り返し発生してきた。

 政府地震調査委員会委員長の平田直・東京大教授は「発生メカニズムは過去の大きな地震と似ているのではないか。日本海の東の縁には多くの活断層があり、もともと地震の多い地域だ」と話す。

 また地震予知連絡会会長の山岡耕春・名古屋大教授は今回の地震について、「発生場所は、1964年の新潟地震と秋田県沖で起きた83年の日本海中部地震の震源の間だ」と指摘。「統計的には、1割くらいの確率でさらに大きな地震が起こる可能性もある」と注意を呼びかける。

 過去の日本海側の地震では、規模を示すマグニチュード(M)が7・5だった64年の新潟地震で津波が日本海沿岸一帯を襲い、26人が死亡。83年の日本海中部地震(M7・7)でも津波の被害が大きく、104人が死亡した。

 93年の北海道南西沖地震(M7・8)は北海道の奥尻島(奥尻町)北西沖が震源で、地震発生から2~3分後に奥尻島に津波の第1波が到達したとされ、奥尻島を中心に死者は202人に上った。【池田知広、信田真由美、大場あい】

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