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韓国が和解案「条件付きで2国間協議」 日本は拒否 徴用工問題

外務省で会談する河野太郎外相(右)と韓国の南官杓駐日大使=2019年5月13日午後4時48分、秋山信一撮影

 韓国最高裁が元徴用工への賠償を日本企業に命じた判決を巡り、韓国外務省は19日、被告の日本企業を含む日韓企業が出資する財団を創設し、原告に慰謝料を払う「和解案」を日本政府が受け入れれば、日韓請求権協定に基づく2国間協議に応じる用意があると発表した。これに対し河野太郎外相はツイッターで「韓国の国際法違反の状態を是正することにはならず、受けいれられない」と表明した。

 日韓関係筋によると、趙世暎(チョ・セヨン)外務第1次官が16、17日に訪日し、「和解案」を伝えたが日本側は拒否した。

 韓国外務省当局者は韓国記者団に「韓国政府が民事訴訟に直接関与するのが難しい中、(賠償の)強制執行より望ましい」と説明した。一方的な発表は、韓国側の先延ばし方針に対し、韓国メディアのみならず原告や被害者団体も批判を始めたことを考慮したようだ。

 被告企業の韓国財産差し押さえは8月にも現金化まで進む見通し。和解案は、当事者間で解決する形を作って強制執行を回避しようとした。訴訟関連の原告代理人と支援団体は共同声明で「判決が出た14人に(対象が)限定され、包括的対処を求めた声が反映されていない」と憂慮する一方、日本との協議提起は評価した。

 日本側はあきれている。外務省関係者は「企業がお金を出しても、国際法違反の判決がどうなるのかが示されていない」と指摘。「韓国の国内向けの案だろうが、日本が既にダメと言った案をどうするのか」「日本が何を問題視しているか、理解できていないのではないか」といった声も相次ぐ。

 外務省の金杉憲治アジア大洋州局長は19日、韓国の金敬翰(キム・ギョンハン)駐日公使を同省に呼び、協定に基づく「仲裁委員会」設置に向け、委員選定を他国に委ねる「第三国プロセス」に従って第三国を選定するよう求めた。日韓両政府が人選する形式に、韓国が回答期限の18日までに応じなかったためだ。

 ただ、協定には指名しなかった場合の規定はない。日本政府関係者は「韓国はこれまでと同じく、今回も回答を避ける」とみる。その場合、日本政府は国際司法裁判所(ICJ)への付託を検討する。【秋山信一、ソウル堀山明子】

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