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論点

震源は活断層集中地帯 数分で津波到達も 専門家「事前の備えを」新潟震度6強

地震で屋根瓦が崩れた住宅=山形県鶴岡市小岩川で2019年6月19日午前7時6分、本社機「希望」から手塚耕一郎撮影

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 新潟県で震度6強を観測した今回の地震は、北海道の日本海側から新潟沖に延びる「日本海東縁ひずみ集中帯」と呼ばれる地震の発生しやすい領域で起きた。一帯では過去に、1964年の新潟地震や83年の日本海中部地震など大規模な地震が何度も発生している。

 東京大地震研究所の古村(ふるむら)孝志教授(地震学)によると、この一帯は北米プレートとユーラシアプレートがぶつかり合っており、岩盤が押し合うことでずれる「逆断層型」の地震が起きやすい。今回の地震も東西に押し合う力が働いた逆断層型だった。

日本海東縁ひずみ集中帯付近で起きた主な地震

 一帯では、約2000万年前に日本列島がユーラシア大陸から離れて日本海が広がった時に、引っ張られる力が働いて断層ができた。しかし約300万年前から押されるようになり、ひずみがたまっている。プレートの境界が陸に近く、地震から数分で津波が到達することも特徴で、古村教授は「マグニチュード(M)7.5~7.7の地震も想定される海域。発生すれば大きな津波が来るので、事前の備えが重要だ」と指摘する。

 この一帯には海底活断層や「活しゅう曲」と呼ばれる地下に断層が隠れていることが多い地形も多数存在している。産業技術総合研究所の吾妻崇・主任研究員は「他の海域と比べても、これほど活断層などが集中しているところは他にない」という。

 ただ、政府の地震調査研究推進本部は、山形県沖から新潟県北部沖にかけての海域で、今後30年以内にM7.5~7.7の地震が起こる確率を「ほぼ0%」としていた。今回の地震のような一回り小さい地震は評価対象にしていない。

 一方、建物の被害は、震度6強の揺れの割に拡大しなかった。震度6弱以上の揺れを観測したのは2地点だけで、激しい揺れは局所的だったことが要因とみられる。吾妻研究員は「震源に最も近い地域は庄内平野と越後平野の間にある山間部で地盤が固く、被害が広がらなかったのではないか」とする。

 また、防災科学技術研究所の地震計で観測された地震の波形について、古村教授は「木造の家屋を倒壊させるような周期1~2秒の揺れは少なく、もっと小刻みな揺れだったため、震度の割には家屋の被害が少なかった」と分析した。

 国土地理院によると、震源から約10キロ離れた新潟県村上市の基準点が、断層のずれに伴って約5センチ北西に移動。また防災科学技術研究所が山形県鶴岡市に設置した地震計では強い揺れを示す加速度653ガルを記録した。【信田真由美、池田知広】

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