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社説

1年ぶりの党首討論 参院選前に年金再論議を

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 党首討論が1年ぶりに開かれた。今年の通常国会では初めてだ。

 野党側は公的年金の「2000万円不足」問題を取り上げたが、議論は消化不良に終わった。閉会後の参院選で年金制度は大きな争点となる。今国会中に再論議すべきだ。

 老後の暮らしの安心を保障する年金制度は国家の根幹だ。人口減少と少子高齢化が進む中、年金に医療、介護も含めた社会保障の負担と給付のあり方をどう考えるのか。

 立憲民主党の枝野幸男代表は、高齢者が医療や介護などのサービスを受けやすくするため、自己負担額の合計に上限を設ける制度の導入を提案した。旧民主党政権時代に低所得者対策として自民、公明両党といったん合意した経緯がある。

 国民民主党の玉木雄一郎代表は公的年金が持続可能かを議論するため、5年ごとに行われる公的年金の財政検証を急ぐよう政府に求めた。

 共産党の志位和夫委員長は高額所得者の保険料負担増を主張した。

 これに対し安倍晋三首相は正面から答えず、現行制度の持続性を強調する説明に終始した。2000万円問題を指摘した金融庁の報告書については「大きな誤解が生じた」と釈明するにとどめた。

 「年金100年安心プラン」をうたった与党の立場があるにしても、議論を避けるばかりでは国民の年金不安は解消されない。

 党首討論は与野党の党首がそれぞれの目指す「国のかたち」を国民に向けて論じ、政権担当能力を競う場として設けられたはずだ。参院選を控えながら、国会終盤に形だけ開いた印象は否めない。

 広く国政全般の課題について首相出席を求めて議論できる衆参両院の予算委員会は、野党のたび重なる開催要求にもかかわらず、4月以降、1回も開かれていない。

 参院では委員の3分の1以上の要求で開かなければならないと定めた参院規則を与党が無視している。首相や閣僚が答弁に窮したり、失言したりするのを恐れているようだ。国民への説明責任から逃げているといわれても仕方あるまい。

 26日の会期末まで1週間ある。予算委を開き、せっかく緒についた年金の議論をさらに深めるべきだ。選挙の前だからこそ、である。

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