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急発進防止へ 安全装置、1カ月で購入数10倍 高齢者の事故増で

相次ぐ高齢者の交通事故を背景に、購入する人が増えている急発進防止装置=滋賀県草津市南笠東1の「スーパーオートバックス湖南」で2019年6月10日、諸隈美紗稀撮影

 東京・池袋など全国各地で高齢者の運転する車で歩行者が犠牲になる事故が相次ぐ中、アクセルとブレーキの踏み間違いによる急発進を防ぐ急発進防止装置を買い求める人が、滋賀県内でも増えている。県警によると、県内で65歳以上の高齢者が運転した車による交通事故は、件数自体は減少傾向にある半面、事故全体に占める割合は増加している。県警の担当者は「さまざまな技術の活用で、一件でも事故防止につながれば」と話す。

 「オートバックス」チェーンを全国で約600店展開するカー用品大手「オートバックスセブン」(本社・東京)によると、急発進防止装置の全国の販売個数は、4月から5月の約1カ月で13倍に増加。5月だけでみても、前年同期比で26倍と急増している。県内だけで見ても、4月から5月の販売個数は10倍に増加。種類によっては品切れになり、7月末まで在庫待ちの状態が続いているという。

 装置は、エンジンとアクセルペダルを結ぶケーブルの間につなげられる。車が停止しているか、10キロ未満で走行中にアクセルペダルを急に踏み込んだ場合、車が急発進しないよう装置が制御する。同時にブザーも鳴り、運転手にも危険を知らせる。アクセルとブレーキが同時に踏み込まれた場合には、ブレーキ動作が優先される。

 「スーパーオートバックス湖南」(草津市南笠東1)によると、購入者のうち約7割が60~70代で、残りは子どもが親の代わりに購入するケースが多い。価格は設置費込みで税抜き3万~4万円だが、各地で事故が多発していることから、在庫や設置可能な車種かどうかの問い合わせも殺到しているという。

 店頭に訪れた運転歴約45年という草津市の理容師の男性(71)は「これまで踏み間違えたことはないが今後、迷惑をかけたらいけない、と思い買いに来た」。同店の田中佑典さんは「装置を付けたから安心というわけではなく、運転する際に焦らず、余裕を持つことが大事だ」と話した。

 県警交通企画課によると、65歳以上の高齢者による県内の交通事故は、2009年の1103件から18年には760件まで減少してはいる。一方、全体に占める割合は、09年の12.5%から18年には過去最高となる18.0%まで増加している。

 同課の日高清美総括管理官は「交通事故は一瞬の油断で起こるので、装置を付けることで防止につながれば。ただし、少しでも運転に不安があれば、運転をしないことも大事だ」と話した。【諸隈美紗稀】

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