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この国はどこへ これだけは言いたい 作家・半藤一利さん・89歳 自分で考える力、失ったら終わり

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=藤井達也撮影
=藤井達也撮影

 インタビューしたのは「令和」に入って、ちょうどひと月半の日だった。先月89歳になった半藤一利さんは背筋をスッと伸ばし、ゲタを鳴らしながら、なじみの喫茶店に現れた。開口一番、「歴史探偵」に確認したいことがあった。新元号の考案者とされる国文学者の中西進さん(89)とは、東大文学部国文科時代の同級生だったとか。

 「仲いいんだよ。卒業論文で『万葉集にみる大化の改新と壬申(じんしん)の乱』をやると言ったら、周囲が『万葉集を全部暗記している“お化け”がいるからやめろ。あいつと比べられたら卒業も危なくなるぞ』と。それが中西です。結局、卒論は『堤中納言物語の短篇(たんぺん)小説性』にして、何とか卒業させてもらいました」と笑う。前年に占領が終わり、日本が独立を果たしたばかりの1953(昭和28)年のことである。忠告…

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