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余録

世界初のバスケットボールの試合のスケッチがある…

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 世界初のバスケットボールの試合のスケッチがある。体育館のバルコニーの手すりの下につけた籠へむけ1人がシュートした場面で、男たちの動きをよくとらえている。描いたのは石川源三郎(いしかわ・げんざぶろう)という日本人である▲バスケットボールはネイスミスという米国の体育学教師が考案した新スポーツだった。だから初試合が1891年12月に米マサチューセッツ州で行われたのもはっきりしている。石川は最初のプレーヤー18人のうちの1人だったのだ▲石川は留学先のYMCAの体育施設でバスケットボールの誕生に加わった。ネイスミスは彼の絵を新しいスポーツの普及に役立てたが、日本にこのゲームが伝わったのは初試合の17年後だった(水谷豊(みずたに・ゆたか)著「バスケットボール物語」)▲バスケットボールの故国で日本人のプレーヤーがこれほどの存在感を示したのは、ゲーム誕生時以来ということになろう。八村塁(はちむら・るい)選手のNBA1巡目(全体9位)の指名である。むろんドラフトを経てのNBA入りは日本人初となる▲ベナン人の父と日本人の母を持ち、富山県の奥田中時代にバスケットボールを始めた八村選手だ。記者会見では当時のコーチの坂本穣治(さかもと・じょうじ)さんに「NBAへ行くんだ」と言われ、その通り信じてきたと語った。少年の夢はかなえられた▲入団先は首都ワシントンを本拠地とするウィザーズで、当人も「自分の加入でインパクトを与えることができる」と自信をのぞかせる。今度は絵だけではないバスケットボールの最高峰への貢献である。

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