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社説

習主席の北朝鮮訪問 米朝再協議につながるか

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 中国の習近平国家主席が最高指導者としては14年ぶりに北朝鮮を訪問し、朝鮮労働党の金正恩(キムジョンウン)委員長と会談した。国交樹立70年に合わせた訪問だが、月末に大阪で開く主要20カ国・地域(G20)首脳会議を前に、トランプ米大統領に中朝の連携を示す狙いもうかがえる。

     習氏は朝鮮半島の非核化に向け、「建設的な役割を果たす用意がある」と表明した。駆け引きにとどまらず、実際に地域の安全に貢献することができるかが問われる。

     中朝関係は冷戦終結後、中国が韓国との国交樹立に踏み切ったことや北朝鮮が核開発に動いたことで不安定な情勢が続いてきた。

     2005年に当時の胡錦濤国家主席が訪問した翌年、北朝鮮は核実験を実施し、09年には中国が議長を務める6カ国協議からも離脱した。

     金氏がトップの座についてからも国連安保理決議で禁じられた弾道ミサイルの発射を強行したことで関係が冷え込んだ。習氏は14年に北朝鮮より先に韓国を訪問した。

     変化が起きたのは米朝首脳会談に向けた動きが出てからだ。金氏は昨年3月以降、今年1月まで4回も訪中した。中国を後ろ盾にしたい思惑があったのだろう。

     習氏の訪朝は大阪G20での米中首脳会談が決まる直前に発表された。中朝共に対米関係が行き詰まっており、トランプ氏にシグナルを送る狙いもうかがえた。

     金氏は「多くの前向きな措置を取ってきたが、相手方の前向きな回答は得られていない」と2月のハノイでの米朝首脳会談が不首尾に終わったことに不満をもらした。

     習氏は段階的な非核化と制裁緩和を求める北朝鮮の立場に理解を示し、「力の及ぶ限りの支援」を約束した。一方で国際社会が米朝協議に期待していると協議継続を求めた。

     米中貿易協議が難航する中、習氏は米朝協議を後押しすることで中国と協力する重要性をトランプ氏に訴えようとしているようにも見える。

     拉致問題を含め、日朝関係改善に中国が影響力を行使することも日中関係や地域の安定にプラスになる。

     習氏が北朝鮮訪問の成果を大阪での一連の首脳会談でどこまで示せるか。朝鮮半島の非核化、安定化に向けた中国の本気度を見たい。

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