東京・公立福生病院

透析中止 「最終意思」カルテ無記載 病院、遺族に開示

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昨年8月9日の女性のカルテ。「透析の継続を望まないのであれば」「2~3週間程度の寿命」と、外科医が透析治療継続と同時に治療中止の選択肢を提示したことが明記されている(画像の一部を加工しています)
昨年8月9日の女性のカルテ。「透析の継続を望まないのであれば」「2~3週間程度の寿命」と、外科医が透析治療継続と同時に治療中止の選択肢を提示したことが明記されている(画像の一部を加工しています)

 公立福生病院(東京都福生市)で昨年8月、人工透析治療の中止を選んだ腎臓病患者の女性(当時44歳)が亡くなった問題で、病院は遺族の求めに応じ、カルテを開示した。病院側は治療中止の意思を最終段階でも確認したと主張しているが、カルテには記載がなかった。

 カルテはA4判で計294枚。それによると、女性は昨年8月9日、血管の分路(シャント)が詰まったため来院した。外科医は首の静脈から入れる管(カテーテル)の手術が必要だと説明。「血液透析は治療では無い」「腎不全というものによる死期を遠ざけているにすぎない」とする見解を示し、「延命を図るのであれば(管の)造設を行うが、継続を望まないのであれば、手術は行う必要は無い。その際2~3週間程度の寿命となる事が予想できる」「どうするかの選択は本人意志である」と伝えた。

 女性は治療中止の同意書に署名。外科医はその後、夫(51)と看護師らを呼んで意思確認をした。女性は10日、「(分路が)ダメになったらやめようと決めていた」と話した。ところが14日、症状が悪化して入院した女性は「こんなに苦しくなると思わなかった。(中止を)撤回するならしたい」と発言。「こんな苦しいなら透析した方が良い。撤回する」という意思が16日午前9時45分、外科医とともに女性を担当した腎臓内科医…

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