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社説

増える高齢者の独居 葬送も共助の時代に入る

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 ひとりで自分の死を迎える人がこれからますます多くなる。2040年には高齢者の女性の4人に1人、男性は5人に1人がひとり暮らしになると予測されている。

     葬儀やお墓をどうするのか。本人ばかりでなく、共助の観点から行政の対応も問われる。

     日本では団塊の世代以降、晩婚化・未婚化が進んだ。50歳までに一度も結婚していない人の割合を示す「50歳時未婚率」は1975年に男性が2・1%、女性が4・3%だったが、15年には男性23・4%、女性14・1%にまで上昇した。

     これから高齢者の仲間入りをする人の中で、未婚者は増えていく。家族形態の変容は、後を継ぐ人がいることを前提とした墓のあり方を変えていくだろう。

     先祖代々の個別の墓ではなく、多くの人の遺骨と同じ場所に埋葬する「合葬墓(がっそうぼ)」が各地で増えている。さいたま市が15年にまとめた市民へのアンケート調査によると、合葬墓について8割近くが設置に肯定的な回答をした。

     独居高齢者をめぐっては、亡くなった後、親族がいても葬儀が営まれなかったり、遺骨の引き取りを拒否されたりすることも少なくない。「無縁遺骨」と呼ばれ、とりわけ生活保護の受給者に多い。

     生活保護の受給者が亡くなると、自治体が生活保護法に基づく「葬祭扶助」で対応することが増えている。その際、自治体は火葬までの費用は負担するが、宗教的な弔いをしてもらったり、祭壇に花を供えたりする費用までは出せない。

     引き取り手のいない遺骨はその後、自治体が所有する納骨堂などで保管される。こうしたケースが増え、保管場所に困る自治体もある。

     神奈川県横須賀市はこの状況を変えようと15年に「エンディングプラン・サポート事業」を始めた。ひとり暮らしで身寄りがなく、生活にゆとりがない人を対象に、本人の意思に基づき、低額の葬儀や納骨の手続きを決めておく仕組みだ。

     独居高齢者の不安解消にもつながる。NPOの活動を合わせて、同様の取り組みが広がるのが望ましい。

     葬送はこれまで家族が担ってきたが、それが難しい時代になった。地域社会での支え合いが必要だ。

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