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社説

日本語教育推進法が成立 実効性のある施策が大事

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 日本に住む外国人の日本語習得を支援する「日本語教育推進法」が超党派の議員立法で成立した。

     日本語教育に関する施策に取り組むことを国や自治体の責務と定め、外国人労働者を雇う事業主にも、労働者と家族が日本語を学ぶ機会を得られるよう支援を求めた。

     労働力不足を背景に増える外国人が日本で不自由なく生活するには、言葉の壁をなくすことが第一歩だ。法律の方向性は間違っていない。

     法律は、必要な財政措置を政府に求めており、国や自治体が施策を実施しやすくもなるだろう。

     ただし、法律が定めているのは、ほとんどが基本理念だ。これをどう具体的な施策として実現するかが今後の国や自治体の課題となる。

     日本語教育が必要なのはまず、日本に今住んでいる外国人の子どもだ。日系人や特定の在留資格を持つ親から扶養されている子どもらが含まれる。

     かつては製造業が盛んな地域に定住資格を持つ日系人らが工場労働者として集まり、そうした地域には日本語教室もできた。

     だが、近年は日本語教室のない農村部などにも外国人が住むようになり、地域格差が生まれている。

     文部科学省の2016年度調査では、国内の小中高と特別支援学校に通い、学校に「日本語教育が必要」とされた子どもは4万3947人に上る。10年間で1・7倍に増えた。

     そのうち、誰からも指導を受けられていない「無支援状態」の子どもは全体の24%に上った。

     今後はさらに、日本語教育が必要な子どもが増える可能性がある。今春施行された改正入管法には、外国人労働者の受け入れ拡大により、家族を連れてきて働ける「特定技能2号」が盛り込まれたからだ。

     現状では、日本語を教える人材は量、質とも不安定だ。全国の日本語教師約4万人のうち、ボランティアが約6割を占めている。各地域で日本語教師を養成することは急務だ。

     法律は日本語教師の資格制度の整備も求めている。教師の身分を保障することも大切になる。

     日本語教師の量、質を確保するとともに、誰もが日本語教育を受けたい時に受けられるネットワークづくりを地域で進めなければならない。

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