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ALL FOR 2020

東京へ ともに歩む

毎日新聞

羽根田卓也=三浦博之撮影

アスリート交差点2020

行動が夢を叶える 企業の支えで進化=カヌー・羽根田卓也

 私を支えてくれるスポンサー企業は8社あります。2016年リオデジャネイロ五輪で銅メダルを獲得した後に6社増えましたが、以前は考えられませんでした。自分の生き方と会社の理念が重なり、挑戦していく気持ちを共有できることがうれしいです。

     12年ロンドン五輪までは、家族や地元の後援会のサポートがほとんどで、合宿や大会で資金が続かないケースはたくさんありました。家族からもロンドン五輪が(支援の)一区切りという話をされていたので、カヌーで競技を続ける難しさを痛感しました。そこで地元企業など約10社に自ら資料を作り、電話で約束を取り付けて支援をお願いして回りました。

     しかしうまくはいきませんでした。雲をつかむような思いで連絡したのがマイナー競技の選手も応援していたミキハウスです。一生懸命続けてきたカヌーへの思いなどを伝え、3回目で前向きな返答をいただいた時はうれしかったです。働きながらでもいいので支援してもらえる道を探していましたが、ミキハウスから競技に専念することを望まれました。本当に困っている選手に手を差し伸べてくれる社長の考えと心意気に「こんな会社もあるんだ」と驚かされました。13年にミキハウス所属となりました。心のゆとりや安心感にもつながり、いい意味でのプレッシャーや責任感も生まれたと思います。

     企業側から支援したいと言ってくれるようになり、ようやくカヌーという競技と自分自身を世間に知ってもらえた実感が湧きました。その前は自分が誰で、カヌーって何か、会社のために何ができるかという説明を自らアピールしなければいけませんでした。それが「一緒に頑張りましょう」と企業側から言ってもらえるのは大きな変化です。

     「挑戦と進化」をテーマに、スロバキアを拠点に五輪のメダルに挑戦する自分に共感してくれて声を掛けてもらったスポンサー企業もあります。東京五輪では結果で恩返しするのが一番の仕事です。(あすは柔道・阿部詩です)(タイトルは自筆)


     Q 東京五輪で注目している他の競技、選手は?

     A 空手の清水希容(きよう)選手ら、同じミキハウスに所属するチームメートの試合は見に行きたいです。世界トップレベルで頑張っている選手が多いレスリングや競泳なども生で応援したいです。スケートボードなど新競技にも興味があります。


     ■人物略歴

    はねだ・たくや

     愛知県豊田市出身。種目はスラローム男子カナディアンシングル。高校卒業後からスロバキアを拠点とし、16年リオデジャネイロ大会で、カヌーで日本初メダルの銅メダルを獲得。31歳。