野党、2000万円問題に照準 参院選「共闘」足並みに不安も

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今国会最後の参院本会議を終えて議場を後にする議員たち=国会内で2019年6月26日午前11時57分、川田雅浩撮影
今国会最後の参院本会議を終えて議場を後にする議員たち=国会内で2019年6月26日午前11時57分、川田雅浩撮影

 立憲民主、国民民主、共産など主要野党は参院選で、老後資金に関し「30年間で2000万円必要」とした金融庁金融審議会の報告書を巡る問題に照準を合わせる。麻生太郎副総理兼金融担当相による報告書の受け取り拒否を「隠蔽(いんぺい)体質」と追及。政権批判票を取り込む戦略を描く。

 「政府の隠蔽体質などを繰り返し厳しく指摘し、行政監視機能を果たした。ボディーブローのように効いている」。立憲の枝野幸男代表は26日の党会合で、報告書問題の追及への手応えを示した。国民の玉木雄一郎代表も同日、「金融庁の報告書が出てきても受け取らない。前代未聞で、こんなことが当たり前になってはならない」と訴えた。

 主要野党は報告書問題の火消しを急ぐ政府・与党に対し「消された報告書」(立憲の辻元清美国対委員長)などと批判。「消えた年金」問題で自民党を惨敗に追い込んだ2007年参院選の再現を図ろうと躍起だ。この日も金融庁や厚生労働省に対する合同ヒアリングを開催。「報告書は政府のスタンスとどこが違うのか」「(老後資金が公的年金だけでは)足りないのは間違いないのではないか」とただした。

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