メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

余録

「われわれの偉大な国を…

[PR]

 「われわれの偉大な国を、これ以上笑いものにさせてはならない」。この手のトランプ米大統領の言葉は聞き飽きただろう。ただこれは大統領になる30年前、10万ドルの私費を投じ有力紙に出した意見広告である▲トランプ氏はそこで米国がなぜ日本やサウジアラビアの防衛に金を使うのかと難じたのだ。最初に彼が政治へ野心をのぞかせた出来事で、直後の演説で「ホワイトハウスにはタフガイが要る。世界は強力な敵に満ちている」と語った▲「ゆりかごで学んだことは墓場まで」は英語のことわざだが、ことあるごとに30年前に原点回帰をするトランプ氏である。大阪G20の直前には安全保障での日本への不満など主要各国に圧力をかける発言で「タフガイ」ぶりを示した▲1980年代のトランプ氏は「交渉能力は生まれつきだ」と述べ、自分なら核軍縮交渉もうまくできると語っていたという。多国間協議を拒み、2国間の取引で物事を決めようとする方式も彼の「ゆりかご」で学んだところのようだ▲おかげで今や自由貿易を守るのに「保護主義との闘い」もうたえず、気候変動対策でも合意形成の難しいG20である。一方、米中の貿易交渉のように世界に大きな影響を与える問題も2国間の交渉に委ねられることになってしまった▲世界の運命が自称「交渉の達人」のはったりに託されるのも危ういが、めざす来年の再選にむけて大統領の原点回帰はさらに頻繁になるのか。笑いものにするも何も、顔が引きつるG19の首脳たちである。

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. ORICON NEWS [東京ドラマアウォード]グランプリに『いだてん~東京オリムピック噺~』 主演賞には生田斗真&黒木華

  2. 体操・内村が新型コロナ感染

  3. 「限界だった」たった1人の介護の果て なぜ22歳の孫は祖母を手にかけたのか

  4. ORICON NEWS フジ『アウト×デラックス』今夜放送分は「これから収録」 伊藤健太郎容疑者の出演回差替えで緊急対応

  5. 伊藤健太郎容疑者、目撃者に説得され事故現場に戻る 所属事務所は「おわび」

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです