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安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領は29日、大阪市内で26回目の首脳会談に臨んだが、北方領土問題の解決を含む平和条約締結に向けた道筋は描けなかった。首相は交渉進展への足がかりを築こうとするが、ロシア側は経済を含む2国間関係全般の拡大を優先する姿勢を強めている。
会談に先立ち、首相とプーチン氏は大阪市内で開かれた「日露交流年」の閉会式に出席した。文化交流を活性化させるため、昨年5月に開始した初めての事業だ。首相は「両国民がかつてないほど互いに関心を寄せ、心を通わせた1年となった」と総括。プーチン氏も「善隣関係が強化された」と応じ、親密ぶりをアピールした。
首相は昨年9月の自民党総裁選で、2021年9月までの3期目を「戦後外交の総決算」と位置づけ、北方領土問題や北朝鮮問題の解決を目指す姿勢を打ち出した。「公約」の実現に向け、昨年11月のシンガポールでの日露首脳会談で大きな賭けに出る。
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