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牛フン利用で国内最大級のバイオガス発電所 山形・飯豊で今月上旬着工

造成工事が進むバイオガス発電所の建設地=山形県飯豊町で2019年6月29日、佐藤良一撮影

 高級牛肉「米沢牛」の4割を生産する山形県飯豊町で、肉牛のフンを利用して発電する施設としては日本最大規模となる「バイオガス発電所」が7月上旬、着工予定となった。来春の本格稼働を目指す。国が推進する「バイオマス産業都市」に認定されている同町も支援し、持続可能な社会づくりを進めていく。【佐藤良一】

 同町添川に建設予定で、再生可能エネルギー事業を展開する東北おひさま発電(長井市)が整備、運営する。現在は造成工事中で、整備面積は約8900平方メートル。町は周辺道路や水道などのインフラ整備を支援する。

 発電規模は500キロワット。一般家庭約700世帯分に相当する年間約360万キロワット時の発電を行う計画だ。建設費は約10億円で、国から約1億8000万円の補助を受ける。

 同町は約2200頭(2018年度)の黒毛和種を肥育している。建設地の東南側の隣接地で約660頭の肉牛を肥育する「田中畜産」は3年後に1000頭まで増やす予定。その隣には、町が若手畜産事業者を募って造成し、約130頭の牛畜舎を建設する。建設地と道路を挟んだ南西側では「飯豊ながめやま牧場」が約400頭の乳牛を肥育している。

 この3拠点から、推計で全長約700~800メートルの地下パイプラインで牛フンを発電所に搬送する。東北おひさま発電によると、完成すれば国内で最長規模で、外気に触れないため臭気が拡散する心配がないという。1日当たり約33トンの牛フンを運び、食品残さを混ぜて原料とする。発酵させ、発生したメタンガスを燃料に24時間体制で発電する。

 東北おひさま発電の後藤博信社長は野村証券(東京)副社長などを経て09年から約2年間、出身地の同町で副町長を務めた。後藤社長は「幼いころに雪の中で育ち、自然との共生が心の支えだった。東日本大震災を教訓に、エネルギーを自給できたら地域の自立につながると考えた」と話す。

 町内で肥育する黒毛和種の約半数の牛フンを処理・活用する事業に、後藤幸平町長も「持続可能な地域社会を目指すバイオマス産業都市構想の一環として、町としても支援していく」と語った。

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