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大岡信と戦後日本

/15 60年代詩人の目 一個の霊的なスポンジ

詩人の吉増剛造さ

 個人的な話になるが、記者が現代詩に初めて触れたのは学生時代の1980年代前半だった。それも鮎川信夫、田村隆一らの荒地派から、「60年代詩」「70年代詩」と呼ばれる当時30~40代の詩人たちまでの作品を、脈絡もなく一度に知ることになった。

 大岡信ら「感受性の祝祭の時代」の詩は、荒地派の後、60年代詩の前に位置する。ただ、すべてが混然となって何も知らない者の前に現れた時、やはり戦争をまともにくぐった荒地派の詩と、ラジカルな60年代詩の存在感は圧倒的だった。

 単純化して言えば、60年安保反対闘争の衝撃が60年代詩を生み出し、60年代末の大学紛争が70年代詩を生んだ。この時期に日本の詩は、近代以来の叙情性や調べ、作品としてのまとまりといった要素がことごとく転倒され、本質的な見直しを迫られたと思われる。

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