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開かれた新聞委員会

2019 座談会(その1) 引きこもりの分析は慎重に

(奥列右から)鈴木秀美氏、荻上チキ氏、吉永みち子氏=東京都千代田区で6月26日

 全国で中高年の引きこもりが61万人という衝撃的な数字が今春明らかになり、約2カ月後に川崎市で51歳の、東京・練馬で44歳の引きこもりが関係した疑いのある事件が相次ぎました。東京・池袋では、80代の男性が運転する車の暴走事故が起き、改めて高齢ドライバーによる事故に注目が集まりました。これらの事件・事故報道と4月からの新紙面について、開かれた新聞委員会で議論しました。【司会は渋谷卓司・開かれた新聞委員会事務局長、写真は根岸基弘】(座談会は6月26日開催。紙面は東京本社最終版を基にしました)

 須山勉・地方部長 川崎の殺傷事件=1=の発生翌日に市が開いた記者会見を基に、容疑者が引きこもり傾向にあったことを5月30日朝刊社会面で報じました。6月3日朝刊社会面では、引きこもりが犯罪と結び付けられることに警鐘を鳴らす記事も出しています。引きこもりは病気や犯罪予備軍ではありません。一部報道は、川崎の事件と、東京・練馬での長男殺害事件=2=で「共通するキーワードは中高年の引きこもり」と取り上げていましたが、単純なくくり方は偏見を助長するのではと懸念します。

 木戸哲・社会部長 練馬の長男殺害事件では、容疑者である父親が川崎事件がきっかけになったと供述した時点で、引きこもりとの関連が、報道のポイントのようになっていきました。ただ、練馬の事件は長年にわたる家庭内暴力が背景にあったという違いもありました。そうした事情から6月4日朝刊社会面で、引きこもりに関して相談を呼びかける記事を掲載しました。「引きこもり=暴力」と思われないような配慮が必要だと考えました…

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