第7回 ブードゥー教の儀式に強い興味を持ったジェームス・ボンドと三島由紀夫
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1954年に出版された007ジェームス・ボンドの小説第2作「死ぬのは奴らだ」で、作者のイアン・フレミングはボンドをニューヨークに送っている。ボンドはホテルの一室でくつろぎ、いつもとはかなり違う事をする。ロンドンにいる彼の上司「M」から薦められた本を読む。それはパトリック・リー・ファーマーの「旅行者の木」という本であった。
実際、フレミングは「死ぬのは奴らだ」の中で、ファーマーのブードゥー教(ハイチなどで盛んな民間信仰)に関する描写を5ページにわたってそのまま引用するという、全くすごい事をしてみせる。この秘密情報を手に入れたボンドは、このブードゥー教の秘儀を使うハーレムの「ミスター・ビッグ」に立ち向かうことができたのだ。
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