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プーチン露大統領が6月末に訪日したが、焦点の北方領土問題は進展しなかった。ただ、ロシアと隣国の関係を見渡すと、ノルウェーと大陸棚の管轄権を巡る紛争を解決し、関係拡大を試みた事例がある。日本にとって参考になる側面があるのかどうか、両国国境を訪ねて考察した。【ニッケルで大前仁】
ロシア極北の町ニッケルには、「玄関口」と呼ばれるガソリンスタンドがある。ノルウェー国境から40キロ程度進んだだけだが、ガソリン代はノルウェーに比べ半分以下だ。近隣のノルウェー人が日常的に車で国境を越え、ここでガソリンなどを補給している。
自家用車にディーゼル油を給油していたのは、ノルウェーにある国境の町キルケネスから来たスティク・ヨハネセンさん(61)。ロシア語を話せるわけではないが、多くのロシア人と接するうちに親近感を抱くようになった。「自分にとって最も近しい国はロシアだ」
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