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あきる野映画祭「35年やり切った」 20日開幕 歴史に幕 東京

1997年に開催された第13回映画祭の様子=あきる野映画祭実行委員会提供

 JR五日市線沿線の映画館のない東京都あきる野市で、市民が中心となって年に1度開いてきた「あきる野映画祭」が、20日に始まる今年の開催を最後に35年の歴史に幕を閉じる。実行委員会は、来場者の減少やスタッフ不足で運営が限界に達したと説明する。地元の人々だけでなく、参加した俳優からも惜しむ声が上がっている。

過去のパンフレットを手にする映画祭実行委委員長の栗原一夫(右)ら=東京都あきる野市で、2019年6月21日、安達恒太郎撮影

 1985年「映画館のない町に映画文化を」のスローガンで「五日市映画祭」としてスタート。95年に旧秋川市と五日市町の合併以降は「あきる野映画祭」となった。

 地域の上映活動を支援する一般社団法人「コミュニティシネマセンター」(渋谷区)によると、国内では「湯布院映画祭」などに次ぐ歴史があり、延べ18万人が来場した。

 現在は市民らで作る実行委員会が運営、「ひかり輝く瞬間」「わたしの居場所」など毎年テーマを設定して作品を上演してきた。フィルム映画や活弁士を招いた無声映画、星空のもと学校の校庭で野外上映したこともある。

 上映作の俳優や監督がゲスト参加するのが恒例で、山田洋次さん、大林宣彦さん、三浦友和さん、役所広司さんらがトークショーで市民と交流した。

 だがシネコン(複合映画館)普及の影響もあり、来場者はピークだった2006年の約8700人から、18年には約1300人まで減少。実行委のなり手も足りなくなった。

 市は11年、市制15周年記念事業で、映画祭に携わった市民が多く参加して映画「五日市物語」を製作した。市観光まちづくり推進課の宮野亨課長は「映画祭は終了するが、確実に映画文化は根付いている」と話す。

 今年は7月20日、26~28日に19作品を上映する。26日には過去に出演した俳優らの映像をまとめた「特別映像」を上映する。最後の映画祭のテーマは「祭りのあと」。実行委員会委員長の栗原一夫さんは「上映後の観客の拍手と『おもしろかったよ』という言葉で続けてきたが、力尽きた。残念だが、今はやり切った気持ちだ。今は(最後の映画祭の)準備に追われているが、一息ついたら寂しくなるのかな」と話した。【安達恒太郎】

遠藤久美子さん

遠藤久美子さん「とても驚き寂しい気持ち」

 「五日市物語」に主演した女優の遠藤久美子さんは毎日新聞にコメントを寄せた。  幕を閉じると聞き、とても驚いたとともに寂しい気持ちが込み上げました。あきる野映画祭はたくさんの方に愛されていたと思います。私にとっては特別なもので、振り返ってみても良い思い出しかありません。心より感謝申し上げます。

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