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SNSで情報発信する医師たち

大塚篤司さん「エビデンスなき情報の根底に医療不信」 がん免疫療法を紹介

「SNSをはじめて、医師としての新しい方向性を見いだすきっかけとなった」と語る大塚篤司さん=本人提供

 アトピー性皮膚炎や、皮膚がんの一種である「メラノーマ(悪性黒色腫)」を専門とする皮膚科専門医の大塚篤司さん(42)は、ツイッターやインスタグラムなどの会員制交流サイト(SNS)、ウェブサイト、ニュースサイトを中心に医療情報を発信する医師の一人だ。「がん免疫療法を正しく理解してほしい」。その一心で、医療情報を発信するために自らウェブサイトを開設したのは、京大の本庶佑(ほんじょ・たすく)特別教授と米テキサス大のジェームズ・アリソン教授が、免疫抑制の阻害によるがん治療法の発見でノーベル医学生理学賞を受賞する前の2018年6月だった。【西田佐保子】

 本庶さんの研究をもとに開発された新しいタイプのがん治療薬、免疫チェックポイント阻害薬「ニボルマブ(商品名オプジーボ)」による免疫療法がマスメディアで紹介されはじめたのは、メラノーマの画期的な治療薬として日本に導入された15年のことだった。「夢の新薬」として脚光を浴びたオプジーボだが、全ての薬がそうであるように決して万能薬ではなく、治療対象となる患者は限られている。「本庶先生がもしも今年ノーベル賞を受賞したら、免疫治療に関する科学的根拠(エビデンス)のない情報が今以上に蔓延(まんえん)するのではないか」。そんな危機感から大塚さんは、「大塚篤司 OFFICIAL PAGE」(https://atsushi-otsuka.com/)を開設。免疫療法やメラノーマについての記事を掲載した。

 しかし、閲覧数は1日で5~10と振るわない。検索サイトのグーグルで「免疫療法」と検索すると、治療効果が証明されていない高額ながんの免疫療法を行うクリニックを紹介するサイトなどが検索上位に並んだ。「このまま続けていても伝わらない。別のチャンネルでも情報発信をしよう」。大塚さんは、同年7月にツイッターアカウント(@otsukaman)を取得した。

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