ハンセン病「家族に厳しい偏見存在」「訴訟参加問わず新たな補償」首相談話全文

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷

 ハンセン病元患者の家族への賠償を国に命じた熊本地裁判決の控訴見送りに関し、12日に閣議決定された首相談話は以下の通り。

<ハンセン病家族国家賠償請求訴訟の判決受け入れに当たっての内閣総理大臣談話>

 本年6月28日の熊本地方裁判所におけるハンセン病家族国家賠償請求訴訟判決について、私は、ハンセン病対策の歴史と、筆舌に尽くしがたい経験をされた患者・元患者の家族の皆様の御苦労に思いを致し、極めて異例の判断ではありますが、敢(あ)えて控訴を行わない旨の決定をいたしました。

 この問題について、私は、内閣総理大臣として、どのように責任を果たしていくべきか、どのような対応をとっていくべきか、真剣に検討を進めてまいりました。ハンセン病対策については、かつて採られた施設入所政策の下で、患者・元患者の皆様のみならず、家族の方々に対しても、社会において極めて厳しい偏見、差別が存在したことは厳然たる事実であります。この事実を深刻に受け止め、患者・元患者とその家族の方々が強いられて…

この記事は有料記事です。

残り482文字(全文916文字)

あわせて読みたい

ニュース特集