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台湾・蔡英文総統 NYで国連大使らと面会 トランプ米政権が踏み込んだ対応

宿泊先のホテルに到着し、歓迎の花束を受け取る蔡英文総統(前列右から2人目)=米ニューヨークで2019年7月11日、隅俊之撮影

 台湾の蔡英文総統は11日、中米4カ国歴訪の経由地、米ニューヨーク(NY)に到着した。駐NY台北経済文化弁事処(領事館に相当)で開かれた歓迎式典には、外交関係がある17カ国の国連代表部大使らが出席した。台湾中央通信社によると、国連本部のあるNYで台湾総統が国連大使らと面会するのは初めて。NYで台湾総統が事実上の対外活動をこなすのは異例。トランプ政権としては踏み込んだ対応と言える。

 「一つの中国」原則を主張する中国を考慮し、米国政府は台湾総統の米国での活動を原則的に非公式としている。だが蔡氏は外交関係国の大使と私人ではなく「総統」の立場で面会した。トランプ政権は今回、米中関係が緊張する中で、蔡氏の事実上の対外活動を容認した形だ。

 台湾は国連に加盟していない。世界保健機関(WHO)総会に3年連続でオブザーバー参加が認められないなど、近年は国際的な枠組みからも締め出しを受けている。

駐ニューヨーク台北経済文化弁事処での歓迎式典前に記者の質問に答える蔡英文総統=米ニューヨークで2019年7月11日、隅俊之撮影

 蔡氏は歓迎式典で、国連が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向けて台湾が関与していきたいとの意欲を表明。「台湾人民は国際的な問題に関与する権利があり、その権利は政治的な前提条件に左右されるべきではない」と述べた。「台湾はこれからも、おじけづくことはない」とも訴えた。

 国連安保理常任理事国である中国は、中台が「一つの中国」で合意したとされる「1992年コンセンサス」を認めない蔡政権への圧力を強めている。蔡氏としては国連への協力姿勢を前面に押し出すことで圧力をかわしたいところだ。

 蔡氏にとって今回の米国滞在は、後ろ盾である米国との関係が良好であると国際社会にアピールする狙いがある。蔡氏は同弁事処でメディア取材にも対応し「台米関係は連携もうまくいっており、発展が進んでいる」と強調した。

 台湾メディアによると、蔡氏は12日にコロンビア大で非公開で大学教授や学生らと意見交換する予定。13日に米国を離れ、ハイチなど4カ国を訪問。帰路にも米コロラド州デンバーで2泊する。【ニューヨーク隅俊之、台北・福岡静哉】

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