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執筆料、警視正の2人は確定申告せず 昇任試験問題集執筆料で懲戒処分

大阪府警本部=藤田剛撮影

 全国の警察幹部らが昇任試験問題集を発行する出版社から問題や解答作成の執筆料を受け取っていた問題で、警察庁は12日、兼業を原則禁止した国家公務員法などに違反したとして、大阪府警の警視正ら2人を懲戒処分にした。また地方公務員法に違反したとして、熊本県警の警視1人も戒告の懲戒処分を受けた。3人はいずれも辞職した。

 関係者によると、3人は大阪府警刑事部参事官の野田哲治警視正(58)=減給10分の1(3カ月)▽東北管区警察学校教務部長(宮城県警から出向)の斉木弘悦警視正(56)=戒告▽熊本県警生活安全部理事官の猿渡信寛警視(56)=同。

 このほか、懲戒に至らない「監督上の措置」として3人が訓戒、15人が注意となり、処分は11道府県警と東北管区警察学校(警察庁)の計21人に上った。それぞれの階級は警視長▽警視正▽警視▽警部――で、執筆料は階級が上がるごとに単価が上がり、ページ数を掛けて計算していた。

 警察庁は「服務等に関する基本的な手続きに違反し、処分に至ったことは誠に遺憾」とコメント。再発防止策として、執筆や講演をする場合は報酬の有無にかかわらず届け出をさせるよう全国の警察に指示した。

 処分対象となった行為は、野田警視正は2015年6月以降、東京都内の出版社「EDU―COM(エデュコム)」から13回にわたり計約880万円を受け取った。国家公務員である警視正に昇任前に受け取った分も含めると10年1月からの約8年半で総額約2000万円となり、最も高額だった。

 斉木警視正は18年3月以降、同社から3回にわたり計約120万円を受領。捜査手続きなどに関する部内資料を含む10件の文書を出版社側に渡した。処分対象外を含めると総額約750万円を受け取り「罪悪感があったが、ずるずる続けてしまった」と話しているという。2人は国家公務員倫理法が義務づけている報酬の報告や確定申告もしていなかった。

 猿渡警視は13~16年、8回にわたり計約200万円を受け取り、部内資料などを渡した。

 関係者によると、同社は10年1月~17年3月、警察官約460人に計1億円超を支払ったとされる。調査の結果、全員が執筆を認め、ほとんどが執筆料を受け取っていた。執筆回数が少ない警察官は処分の対象外となった。また、約800万円を受け取ったと指摘された京都府警の元警視など、退職しているため処分対象にならなかったケースもあった。【佐々木洋、福富智、滝沢一誠】

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