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『ボランティアとファシズム 自発性と社会貢献の近現代史』=池田浩士・著

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 (人文書院・4860円)

 今どき、ボランティア抜きで大災害の被災者の支援やスポーツ大会の運営などは考えられない。他方、「大規模なボランティアはナチスの発明で、国民が主体的・自発的に国策へ動員される仕組み。本質は今も変わらない」との批判が以前からある。このいきさつを軸に、主に日独の戦前・戦中史を振り返るが、ボランティア全面否定論ではない。

 本書によると、日本のボランティアは、関東大震災時の東大生によるものが端緒だ。その活動は、被災者支援が一段落した後も貧困地域での日常支援に発展した。参加者には、ボランティアの延長線上で、政治家や社会問題の研究者となった人もいる。自らの能力を自らが主体的に選んだ場所で必要な人に対して自発的に発揮して、自らも成長する。いわば理想的な活動だった。そのボランティアが限りなく義務的なもの、他者へ抑圧的なもの…

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