SUNDAY LIBRARY

岡崎 武志・評『一人盆踊り』『挾み撃ち』ほか

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今週の新刊

◆『一人盆踊り』友川カズキ・著(ちくま文庫/税別820円)

 なんという面白さであろうか。『一人盆踊り』は、文庫オリジナル編集によるエッセー集。著者の友川カズキは、東北弁と狂気を孕(はら)んだ歌唱で人気の歌手。同時に、詩人、画家、俳優、競輪愛好家と多面性を持っている。

 私は新宿文化センターで生の姿を見ているが、楽屋は居酒屋のようで微醺(びくん)を帯び、今日は競輪があるからこの仕事を断ればよかったなど、会場をワンワン沸かせていた。歌い始めるといきなりギターの弦が切れた。激し過ぎるのだ。

 1950年、秋田県生まれ。本名・及位(のぞき)典司。姓を誰も読めず、友川カズキを名乗る。中原中也と岡林信康を知り、詩と歌の世界へ。「向って来る人には向って行く。/俺のことは俺が唄わねば」。代表曲は「生きてるって言ってみろ」「トドを殺すな」など。

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