連載

「本・人・まち」つなぐ

毎日新聞デジタルの「「本・人・まち」つなぐ」ページです。最新のニュース、記事をまとめています。

連載一覧

「本・人・まち」つなぐ

映画「ニューヨーク公共図書館」 随所で弱者に寄り添う /岐阜

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷

 映画「ニューヨーク公共図書館」が今話題となっている。多くの新聞や雑誌でも取り上げられていて、東京、大阪など大都市の映画館が満員御礼と聞く。しかし、淡々と描かれたドキュメンタリーはかなりな長編だ。地味でどこか暗いイメージを持たれることの多い図書館が、なぜこんなに注目されているのだろう。

 そう思って映画を見た私は1回目は見ているだけだったのが、2回目には思わずメモを取る手が止まらなくなった。分館を含めれば全部で90館を超える図書館で繰り返される、多様なサービスの模様が淡々と映し出されていく。「人力グーグル」のように電話で市民からの問い合わせに即座に答える辣腕(らつわん)の司書たち。がんに関わる本を読み込む中年男性。就職のための仕事を紹介するイベント、シニアのダンス教室、小説家や科学者の講座など。市民の喜怒哀楽にあふれた顔のラッシュが画面にあふれる。

 図書館というよりも人が集う公民館にも近い気がする。市民の暮らしを広くサポートするのが図書館なのだと映画は伝える。本ではなく数十万枚の写真や画像、資料類の歴史的コレクションを誰もが手に取って見られるエリアでは、授業で訪問した学生たちの一団が知的好奇心をかき立てられていた。

この記事は有料記事です。

残り579文字(全文1093文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

注目の特集