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夏は水辺の生き物観察会が各所でにぎわう季節です。南部町でも、保育園、子ども会などの企画でお声がけいただき、各地域の水路や公園で水棲(すいせい)生物探しをしています。カエルや小魚などさまざまな種類が見つかる中、サワガニもレギュラーメンバーとしてよく見られます。里山で暮らしていると、サワガニは珍しくもない普通のカニと思われるかもしれません。しかし、彼らは地球レベルでかなり珍しい生活をしているカニなのです。
まずは、世界中で青森から九州までにしか分布していない日本固有種という肩書を持っています。そして、カニの世界ではレア中のレア、一生を淡水で過ごす生き方をしています。多くのカニが海で見られる一方、森林で生きるグループもいます。大移動で有名なクリスマス島(豪州)のクリスマスアカガニや、国内でもアカテガニなど陸生の種類も多数いますが、産卵の時はわざわざ海まで移動して波間で放卵しなければなりません。一度も…
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