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生態解明半ば、ニホンウナギ

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 <くらしナビ・環境>

 日本人の食文化に根付くニホンウナギ。しかし、生態は謎だらけで、卵から成体にまで完全養殖できたのは、ほんの10年ほど前のこと。いまだに解明されていないことも多い。完全養殖の最前線と貴重な資源を生かす試みを追った。

 ●研究進む完全養殖

 立ち入りが制限された水産研究・教育機構増養殖研究所南伊豆庁舎(静岡県南伊豆町)の研究棟。整然と並ぶ各20リットルの水槽の中に、「レプトセファルス」と呼ばれるニホンウナギの幼生がいた。長さ2~3センチ、体は透明で目を凝らさないと分からない。

 「一つの水槽に300匹ほど飼育している。この中で稚魚のシラスウナギになるのは約4%。それでも確率はいい方」。責任者の山野恵祐・ウナギ種苗量産研究センター長が教えてくれた。私たちが食べる養殖ウナギは、沿岸で取ったシラスウナギを養鰻(ようまん)場で育てたもの。ただ、ニホンウナギの生態はほとんど分かっていなかった。黒潮に乗ってやって来るシラスウナギやレプトセファルスをたどるなど、研究が進められてきた。

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