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日本文化をハザマで考える

日本文学研究家のダミアン・フラナガンさんが、日英の「ハザマ」で日本文化について考えます。

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日本文化をハザマで考える

第8回  物を見えなくしてしまう文化や世界の新しい見方

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グレアム・グリーン
グレアム・グリーン

 最近、慶応大学の佐藤元状教授に、教授の新作「グレアム・グリーン ある映画的人生」のサイン本をいただいた。佐藤教授は、いかにグリーンが映画、特にヒチコックやラング、ルノワールといった監督に情熱を持っていたか、について説得力を持って説いている。実際、1930年代後半に、グリーンは週に何本も新しい映画を見て、その徹底的な批評を書いていた。

 グリーンが映画にみいだしたアイデアは、彼の小説に反映され、それが今度は「第三の男」のような素晴らしい映画へと姿を変えた。グリーンがウエスタン(西部劇)を愛し、「第三の男」はウィーンでのウエスタンのセットで撮られたような感じがするという、鋭い指摘もある。

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