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南光の「偏愛」コレクション

宮本輝さんに聞く「創作の秘密」

「流転の海」について話す桂南光さん(左)と作家の宮本輝さん=兵庫県伊丹市で、梅田麻衣子撮影

 桂南光さんは、『錦繡(きんしゅう)』や『草原の椅子』など宮本輝作品の愛読者。中でも、昨年完結した大河小説『流転の海』シリーズ(全9巻、新潮社)は、主人公・松坂熊吾との別れがつらくて最終巻を手に取るのをためらうほど、物語の世界に入り込んだといいます。同シリーズをはじめ、読む者を引き込まずにはおかない宮本文学の世界はどのようにして生み出されているのか。創作の秘密に触れるべく、兵庫県伊丹市にある宮本輝さんの自宅を訪ねました。【構成・山田夢留】

桂南光 『流転の海』シリーズずーっと読ませてもらってたら、よその人の家の話やのに、松坂熊吾ていう人が親戚の人みたいな気になってね。最終巻が出たとき、熊吾が死ぬと聞いたから読むのが嫌やった。熊吾がめまいするだけで「あ、いよいよや」って残りのページ数えて、「でもまだこんだけあるし。まだ死なへんな」とかね。一読者がそんなふうに思わされた作品を、37年間ずーっと書いて来られた。

宮本輝 とにかく小説家が病気したり死んでしもたりしたら、未完で終わる。それは第1巻から楽しみに読んでくださってる方々への最大の裏切りですから、何があっても未完の大作というのだけにはならないようにと。と、言いながら別に体を大事にしたわけでもないんですけど(笑い)。

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